kurage

この世に私の居場所なんてないのkurageのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

何かとついていない独女、看護助手の主人公メラニー。ある日空き巣被害に遭うが、警察の捜査はあてにならない。それまで疎遠だった近隣住人のトニーに協力を求め、犯人探しを始める。

邦題を見る限りではさぞかし情緒的な、主人公の成長映画なのだろうと想像したのだけど、いい意味で期待を裏切られた。
メラニー&トニーの個々の性格のバランスの悪さと勇敢さ、正しさを求める姿勢と他者への思いやりの心が物語の芯を貫く。この二人は心と行動のリンクが等身大で無理がないところが共通している。互いの精神が安定している時であれば出会わなかったはずのふたりの物語が、後半にかけては、びっくり驚き、タランティーノになっていくから目が離せない。

『ロード•オブ•ザ•リング』以来にイライジャ・ウッドを観る。味わいのある大人の役者になっていて何故か胸を撫で下ろす。ハリー•ポッターのダニエル•ラドクリフと同様に若いキャラクターの印象がしっかりついてしまっているだけに、観ているこっちは(勝手に)心配になるのだ。
サンダンスの2017年グランプリ作品。メイコン・ブレア監督の初監督作品。音楽はいいけど、効果音の使い方はあんまり好きじゃない。
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