福福吉吉

ゆれる人魚の福福吉吉のレビュー・感想・評価

ゆれる人魚(2015年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
美しい人魚の姉妹、妹・ゴールデンと・姉・シルバーは陸に上がりナイトクラブに迎えられる。2人は歌とダンスで人気者になり、シルバーはバンドの青年のミェテクと恋に落ちる。そんな中、ゴールデンは人魚としての本性を現し、人を喰らう。

◆感想◆
ストーリーが歌とダンスで彩るミュージカルのような展開を見せながら、人魚としての本性と人間との恋の狭間に揺れるシルバーとあくまで人魚として達観しているゴールデンの心情をうまく描いた作品となっています。ナイトクラブを舞台にしていることから歌とダンスが特に違和感なく楽し気な雰囲気を生み出していて良かったと思います。

主人公の人魚の姉妹は下半身が魚なのですが、それがウナギのような下半身なのでどうも私の中の人形のイメージと違う感じがしました。人形の姉妹は人の姿にも変わることができるのですが、ナイトクラブでは平気で人魚としての姿を現しており、それを誰も驚かないので不思議でした。
姉のシルバーが人間の青年ミェテクと恋に落ち、そのために人間になろうとしますが、その一方、妹のゴールデンは人魚にとって人間は餌に過ぎないと分かっていて、姉妹の中で感情の相違が生まれ、それがストーリーに面白みを与えていました。

人を喰うシーンは短いためにそれほど残酷な印象を受けず、個人的に本作をホラー作品とするのは少し違和感があります。しかし、姉のシルバーが受ける人間になる手術については少し残酷だったように思いました。

人魚のイメージを変えてしまうような内容がなかなか面白かったと思います。歌とダンスが映像とマッチしていて観ていて楽しかった。

鑑賞日:2024年3月17日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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