ろーたす

ナンシーのろーたすのレビュー・感想・評価

ナンシー(2018年製作の映画)
4.0
観た直後は彼女の悲しみを引きずってしまう。
でもしばらくして思い返すと、あの数日間の幸せだけは嘘じゃなかったんだって思えて少し救われたような気がした。
その後味含めたトータルで考えて、この作品が好きだ。

視覚的な演出も良い。
彼女の嘘ばかりの生き方には絶えず詫びしい気持ちになるし、荒れた髪やカサついた肌、生気のない瞳はその寂れた生活感を言わんともするリアリティがあった。
彼女の感情の起伏に合わせて青や暖色などのライティング(フィルター?)がなされてるのも伝わり方がストレートだった。


妊娠を望んでいる人に対して妊婦と偽り接する図と、娘として現れ家族の時間を過ごす図が(相手の欲する姿に偽り人との繋がりを得る姿として)ダブるのが何とも悲しい。
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