Takaku

Ryuichi Sakamoto: CODAのTakakuのネタバレレビュー・内容・結末

Ryuichi Sakamoto: CODA(2017年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

8年ぶりのアルバム「async」を聴いた時、正直ガッカリと言うか、暗いなあ…というのが正直な感想でした。
今までの素朴の中にある力強さといか、芯の強さ。そんな坂本龍一さんの音楽が大好きだった僕には、壮大で、日常的な音が違和感でした。

ですが、この映画を観て、考えが変わりました。
まず監督の手法が大好きでした。
そのまま全てを曝け出す勇気。変な演出が無いのが逆に感動しました。

過去の震災映像や旅。作曲中の姿。
音への異常な程の追求。
調律の考え方。僕らが聴いてる音が本当に正しいのか という問題。
ツナミピアノ。
何が正しくて、何が間違ってるのか。
答えのない問いにもがき、
65歳にして、何もわからず挑戦し続ける天才の苦悩な日々。
そんな日常が少し覗けただけで大満足です。

坂本龍一さんの音楽は、間違いなく100年後も語られてると思います。

これを観た後に聴く「async」は、別段良く、次のステップへの助走のように感じました。
凄まじい助走ですが…(笑)

今まで長々と偉そうな事を言いましたが、本当に男として、心の底から憧れます。
冒頭の演奏シーンでは何故か涙が止まりませんでした。
是非劇場で。1月の演奏も楽しみ。
Takaku

Takaku