第二次大戦末期、フランク・キャプラが監督した、
米軍のプロパガンダ映画です。
日本人が、いかにStrangeな民族であるかを、徹底的に誇張しています。
卑しく愚かで卑怯な日本人というイメージを植え付ける、いちゃもんをつけたくなるような内容ですが、記録映像として、戦前、戦中の日本の風俗が興味深いです。
ご丁寧に、神武天皇から伝わる日本神話がわかりやすく(悪意的ではあるが)描かれています。
八紘一宇に関して、米国がどういう感情を抱いていたのかもわかります。
日本軍が行ったとされる残虐行為を随所に挟みこんでいるこの作品を観たら、米国の正義心はメラメラと燃え上がったことでしょう。
心情的にも物理的にもとことん相手を落とし込む、それが戦争ってやつなんでしょうね。
この作品の1年前には、黒澤明監督による日本の国策映画、『一番美しく』が制作されています。
比べて観るのも面白いかもしれません。
日本憎し!のこの作品を、アメリカの良心と言われたフランク・キャプラが監督しているのも、考えさせられます。
当然のことですが、日本に対して行われた、空襲や原爆を含む米国による残虐行為は一切描かれていません。
ですから、本作はドキュメントではありません。