回想シーンでご飯3杯いける

最初に父が殺されたの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

最初に父が殺された(2017年製作の映画)
4.0
クメール・ルージュ時代のカンボジアを生き抜いた少女の姿を描いたNetflixオリジナル作品。監督はアンジェリーナ・ジョリー。

実話ベースの作品であるが、当時7歳だった少女の記憶を基にした著書をベースにしている為、政治背景については殆ど描かれておらず、終盤に挿入されるテロップでその要旨を把握できる構成になっている。

それ故に、主人公が兵士としての訓練を受け戦火を潜り抜ける後半のシーンまでは、掴みどころが無くメリハリが無いように思えてしまうのだが、逆にそれが生々しく、政治的なプロパガンダを越えた部分で、子供達の生命力や、それを脅かす戦争の惨さをストレートに映し出す作品として、上手くまとまっているのではないかと思う。

それにしてもNetflix。同時期に製作した「ビースト・オブ・ノー・ネーション」もそうだったが、劇場公開作品ではあり得ないような、メッセージ性の強い作品を送り出してくる。