いつき

あしたは最高のはじまりのいつきのネタバレレビュー・内容・結末

あしたは最高のはじまり(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

当初は親子の絆を描いたハートフル系の類と
思っていた
確かに途中まではその要素が強いが
親権の問題が出てきたりと社会的な面も
含んでいた
正直母親のくだりは必要無かったのかなと思ってしまう
それよりも娘との関係性をより掘り下げる場面を増やして欲しかった
良く言えば作風なのだろうが唐突であったり
少し端折ったりと多少粗っぽいなと感じてしまう箇所がいくつかあった
だがそうは言っても親子の関係性は
微笑ましかったし笑えるシーンもあり
何より父親サミュエルが娘のために健気に
尽くしていたのが印象的で本当に良い父ちゃんだなと思った
父にそして親になるということがどういうことかそこからどれ程の道を経て娘を育てたのか
作中では一気に8年は過ぎてしまうが
決してあのように楽しいことばかりでは
無かったと思う
故に最後の10分間はなかなか胸に刺さるものがあった
「完璧な親などいない やれることをやるだけだ」
というセリフがとても印象的だった
最初の崖が最後の場所というのも良かった

父から恐怖を娘から人生を
これは間違いなく彼の物語だったと思う
最後に彼は微笑むがそれが胸に刺さり重く
悲しかった
だが同時に空に向かって
「明日は新しい1日だ」と言った
彼は確実に前を見ていたと思う
人生良いこともあれば悪いこともあるけど
その中でどれだけできることをやり抜こうと
する事が大切か教わった気がする
この作品を観て良かった
いつき

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