ouch128

南瓜とマヨネーズのouch128のネタバレレビュー・内容・結末

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2018.07.21

思っていたよりもグッときた。というか不覚にもグッときてしまった。
誰しも持ってる心の弱さを、じっくり丁寧に、これでもかと押し付けてくる。自らの悩みに向き合い続ける皆の行動は全部同情できてしまった。
全然知らない人達の話なのに身近に感じずにはいられないのは、どの描写も抜け目無いからなのだろう。どこのシーンを取ってもリアル。原作知らないけど、あの家のセットはやべえだろ。いわゆる「俺の家」でもあり「お前の家」としか言いようがない。

太賀の放った「どうしてこうなっちまったんだろうな」という一言は、本当に破壊力があって辛かった。自分もいつでも思う。「あの日あの時、どうしたら良かったのか」、「何が正しかったのか」、そして「どうしてこうなっちまったんだろうか」と。

ラストでの太賀の独唱による、物語の回収も見事。共依存関係を解消したからこそ描けた音楽と、その辿り着いた境地が、こういう面倒な人たちへの素晴らしい贈り物と思う。複雑な意味のある臼田あさみの涙も絶妙です。
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