Omizu

ヘマヘマ:待っている時に歌をのOmizuのレビュー・感想・評価

3.9
ブータンの儀式に参加した男を描いた作品。監督はブータン仏教界の高僧でもあるケンツェ・ノルブ。トロント映画祭に出品され、プラットフォーム部門名誉賞を受賞した。

森の奥深く、全員が仮面で顔を隠した儀式。その世界観に魅了される一作。逆に言えば、その世界観に惹かれなければつまらないかも。

スローペースで進行するのだが、全てが奇妙で美しい。様々な仮面を被った登場人物たちがまるで魑魅魍魎の神のようだ。

僕としてはじっくり描く語り口含めて好きだった。アップで捉えられた仮面の奥の目、優美に誘惑してくるような謎の女、そして森。アジア映画の森ってやはり重要だよな。アピチャッポンといい。

なぜこれがブータンでは上映禁止なのかは分からない。仏教の世界観ではないから?

個人的には面白かったし魅了された作品だった。
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