キミシマユウキ

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

3.9
第二次世界大戦初期、新たに首相となったウィストン・チャーチルはドイツの独裁者ヒトラーと和平交渉を勧めるかの決断を迫られていたが……。

㊗️アカデミー主演男優賞獲得㊗️
!!ゲイリー・オールドマン!!
主演の伝記映画。日本人のメイク担当辻一弘さんがアカデミー獲得したということで鑑賞。

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成功があがりでもなければ、

失敗が終わりでもない。

肝心なのは、続ける勇気である。
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英国の歴史を学ぶにはま素晴らしい機会となる映画。
主演と日本人メイク担当がアカデミー獲得したという話題性が無ければ自分も観に来ることが無かったというレベルで正直一般的な大衆的には地味な題材。
しかし蓋を開けてみると、たしかに会議室か自宅か移動中の地味な画しかないのに引き込まれる面白さがある。
やはり会話の力だけで観客の集中力を保たせるのは確実な脚本と俳優の演技力が無ければ実現できない。
題材的にも去年公開されたノーラン監督の『ダンケルク』のまさに裏側なところもタイミングが良く、
彼等が戦場で戦っている間にチャーチルは議会で闘っていたんだなぁと胸熱。
とにかく会話の応酬なので字幕を追うのは大変だったが(笑)

主演のゲイリーは圧巻。
彼の演技力なくしては語れないだろう。すぐ感情的になる欠点だらけのリーダーを熱演。あくまで彼をヒーローではなく人間として見せたかったのだろう。
そして辻さんのメイクもあって見た目も可能な限り近づいている。
国王陛下役にベン・メンデルソーン
『ローグ・ワン』以降プチブレイクしてる気がする彼も高貴な王家の役がピッタリ。
あとは男臭い映画に少しでも華を添えるためか、『シンデレラ』のリリージェームズが可愛い秘書でした。

万人ウケはしない題材かもしれないが、確実に熱を持った良作。
『ダンケルク』と合わせて鑑賞すれば、君も英国人だ!(笑)

イギリス史を知りたい方、チャーチル好き、そしてデブで性格悪いのに何故かかっこいいゲイリー・オールドマンを観たい方にはオススメの作品。