くさむすび

孤狼の血のくさむすびのネタバレレビュー・内容・結末

孤狼の血(2018年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

何回チャレンジしても"真珠"のシーンが本当にダメで毎回完走できずにいたのだが、やっと乗り越えることができた(大分キツかったけど)。
暴走する刑事と、既得権益に染まっていない刑事のせめぎ合いが面白い。「大上が実はカタギのために見境の無い違法捜査をしていた」事実が明らかになってからは、ちょうど直近で見た『シンドラーのリスト』のオスカー・シンドラーと重なるなあと思いながら見ていた。行動は褒められたものじゃないけど、そこには確かに大義が存在していて、権力を良い方向に使おうとする。この不器用さがキャラクターとして魅力的。そして日岡の決して良い方向に進んでるとは思えない成長もカッコ良く、ラストのタバコも最高。中村獅童演じる新聞記者が出てきた後、匂いを嗅ぎ回り死体の場所を当てる犬のシーンを挿入したり、「ミイラ取りがミイラになる」というフレーズの使い方などの演出も上手い。
生意気にアドバイスするとしたら、日岡と薬局の女性の関係性はもっと見せて欲しかった。日岡の揺れる心情のドラマをもっと発展させられたはず。
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