孤狼の血のネタバレレビュー・内容・結末

孤狼の血2018年製作の映画)

上映日:2018年05月12日

製作国:

上映時間:126分

4.0

あらすじ

昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島。所轄署に配属となった日岡秀一は、暴力団との癒着を噂される刑事・大上章吾とともに、金融会 社社員失踪事件の捜査を担当する。常軌を逸した大上の捜査に戸惑う日岡。失踪事件を発端に、対立する暴力団組同士の抗争が激化し…。

「孤狼の血」に投稿されたネタバレ・内容・結末

2017年ベストムービー更新。

呉弁×ヤクザはもう最高過ぎます。仁義なき戦いの醸し出す昭和の汚さは昔のフィルムや音響でしか出せないものと思っていましたが、冒頭の脂ぎった顔と照明使いに豚小屋で呉弁ぶつけて拷問するシーンで「これは汚い」と確信しました笑

そこに仁義なき風の地の文が入り、もう100億万点が確定です。

最後の落とし前の付け方も最高です。ガミさんの意思というか。これは警察がヤクザをおっぱじめる話ですが、筋の通し方はヤクザそのもの。最高です。

役者陣もよかった。役所広司、松坂桃李はもちろん良かったのですが、個人的には竹野内豊が素晴らしかった。頭悪そうなのに、何故か余裕とカリスマ性があって生き残ってく感じ。ブラッドピッドの凄みを感じました。もっと出番増やして欲しかったな。

女性陣もむちゃくちゃエロい。汗や雨で終止濡れています。またカメラと照明が絶妙で、普段なら見えちゃいけない毛穴がはっきり見える。CMや映画で綺麗な姿で見る女優達が絶妙に汚エロい感じで、完璧な任侠女になってました。

ちなみにサントラもクソかっこいいです。
元々そんなに見たい!と思っていたわけでは無く、見た作品だったので、そう言う意味では期待していなかっただけに面白かった。こう言う系の作品はあまり見たことがないだけに、衝撃的ではあったものの(表現として正しくないが)面白かった。
これまで、どの作品を見ても役所さんは役所さんで優しい感じが滲み出ていて、あまり良くなかったが、今回の役所さんはとても素晴らしかった。普段と違う方言での会話がより一層彼とは別な人を作り上げたのかもしれないが…。松坂扮する日岡はどうなるのか、次作『凶犬の眼』も映画化とのことなので、期待。
個人的に一番ツボにはまったのは、江口さんの役名が「守孝」って(笑)
それにしても、中村君はカメレオンだな。出演していたのを忘れていてエンドロールで気付いたが、わからなかった。
地元広島を舞台にした映画、しかも白石和彌監督の本格ヤクザ映画ということで期待して観に行った。
出来は期待通り。
ナレーションや冒頭のカチコミシーンの手ブレカメラなど仁義なき戦いを意識して撮られた映画なのは一目瞭然だけど、監督もその覚悟を持って撮ったのがビシビシ伝わる。

生々しい容赦ない暴力。銃を使わない暴力描写は時折ユーモアを交えてバリエーションに富んでいる。あの真珠摘出シーンはよく撮ったなあ。あれガッツリ写しちゃっていいんだとドキドキした。
役所広司の顔面力は流石だが、下っ端のチンピラまでキャラが立ってて素晴らしかった。

唯一ケチつけるなら、終盤はもっと縮めてもよかったかも。ただ全体的には久々の本格実録ヤクザ映画の堂々とした傑作で大満足。これ、続編もやるみたいだけど、重要人物の大半が退場したなかどうやって作るんだろう?
役所広司が実は裏で…という展開はまあいいんですが、ノートに赤を入れる”泣かせ要素”はさすがにやり過ぎでは…。

ただ、ミステリー部分の推進力もあって娯楽作としてめちゃくちゃ面白かったです。

エロは控えめでしたが、笑っちゃうほど強烈な暴力描写はさすが白石和彌監督。トイレの血みどろシーンは最高ですね!お馴染みの悪趣味ギャグも炸裂してます。

北野組とは違ったヤクザの顔ぶれもワクワクしました。

ところでこの映画、僕はすごく『L.A.コンフィデンシャル』を思い出したんですよね。

警察内部の腐敗を描く点、乱暴な刑事とエリート新入りのバディ要素がある点、ある女性を絡めつつ友情を垣間見せるラストの余韻なんかも似てるなぁと思いました。
極道が血で血を洗う抗争をする話かと思ったら、それを食い止める警察の話でした。主人公は基本的に悪い意味でやりたい放題なのに、最終的に美談化されてく展開が少し納得いかなかったですが、不覚にも感動してしまいました。
映画館でしか見れないものをものを見せてやるという白石監督の心意気が伝わった。
汗と血と糞。
江口さんの役が一番はまっていた。

劇中に『sicario』みたいな重低音の音楽が流れるのが現代っぽいなと思った。

大上が日岡の報告書にいちいち呉弁で丁寧にコメント書くのはどうなの?と思った。
「仁義なき戦い」をはじめとする東映実録ヤクザ路線を意識した作品。とっても熱量を感じました。

ただ、白石監督の同路線なら、「日本で一番悪い奴ら」の方がエンタメとして面白かったです。最終的に大上が善人になりすぎちゃっているせいか、ヤクザ映画の魅力だと思う、メチャクチャで細かいところはノリと勢いで押し切る的なものがあまりなかったです。そもそも、警官が主役で、内部腐敗は肝ではなく、ヤクザの抗争と闘うのではなく「止める」ストーリーなので、仕方ないのでしょうが…。

鉄砲玉の中村倫也、どチンピラの竹野内豊、腹に一物ありそうな滝藤賢一、大上と反目しそうな田口トモロヲなど、豪華でキャラ立ちしていた面々が、サラッと流れてしまったのも残念。中村倫也さん良かったのになぁ……もっと出してほしかった。
個人的にですが、真木よう子とピエール瀧が、ここまで重要キャラで出る展開は、あんまり望んでなかったです。何か話の都合で動いてる感が強かったし。あと、わかりやすく石橋蓮司がラスボスってのも、もう……。

問題上司からの魂の警鐘的なベタな展開は熱くて良いのですが、まとまりすぎていて、中村獅童やYoungDaisなどがサブキャラで盛り上げてくれて、シャブ描写などぶっ飛んでいた「日本で一番悪い奴ら」の方が楽しめました。

続編が決まったようなので、流されたキャラが活躍するのかなと、それはそれで楽しみです。いったい役所広司なしでどうするのでしょうか?
普段なら絶対見ない感じの映画だけど、松坂桃李目的で鑑賞。
すごく楽しめました。
最初の方はグロいなーと思ってたけどあとはそれほど。

ガミさんの赤ペン先生はすごく泣けたし、松坂桃李の演技もすごくよかった。

呉弁がかっこよかったし、見終わったあとはびっくりどっきりクリトリスって言いたくなっちゃいますね。
実家の車が昔マークⅡだったので無性に懐かしかったです。

いい映画だと思うんですけど、企画そのもののカロリーが高いせいか、作ってる人たちが汗だくで作ってるのがわかりすぎて、そこをミスマッチに感じて乗ることができなかった。東映のざらついたロゴからもう、ね。
志があってほんとうに素晴らしいんですけども。

松坂桃季くんの感情が徐々になくなっていくのを眺めるのは面白かった。しかしこのノリの芝居が一番ハマっていたのは音尾さんだと思いました。
大上さんの広島弁赤ペン先生はなぜかちょっと笑ってしまった。
ヤクザ映画って一つも見たことがなくて、人生初のヤクザ映画。結果としては、最高でした。

正義を貫いた男と、正義を信じていた男。泥と血にまみれながらも、自分の信念を最期の最期まで突き通した大上がかっこよすぎる。
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