このレビューはネタバレを含みます
極道を通して、人道を炙り出す!
爆走ヤクザムービー!
徹底的にハードコアでヌラヌラしながら転がっていくヤクザ抗争に我々はただただ息を呑むばかり、時折江口洋介カッチョエエ!、などと悶絶しながらあっという間に120分。
こりゃど偉いもんみさしてもろた!
こりゃど偉いもんみさしてもろた!
と小躍りしながら劇場を後にするほどの満足感。
役所広司さん演じる刑事が主人公なんすけど、この人の魅力が半端ねぇって話。
道を踏み外してるようで、いや、実際に踏み外してるんだけども、“破天荒で、むちゃんこ腹立つのに、頭はキレるキャラ”ってどうしてこうも見ていて気持ちがエエのか。
人道を極道から守るには、人道を踏み外さなくはならない。
というところまで行き着いた、役所広司の気概っちゅうか、プロフェッショナリズムっちゅうか、コウジ・ヤクショっちゅうか、まあ言うなればロマン。
そこに我々男の子は猛烈に憧れる言うわけですな。
そして何にググッとくるかいうて、それを継承する物語なんすよ。
ヤクザ映画の仮面被った上司と部下のドラマなんすよ。これ。
手塩にかけるなんつー言葉もね、ありますけども、手塩のかけかた?それは人それぞれってわけでね。
継承の映画としてめちゃくちゃおもしろかった。
ただ継承される側、今回で言えば松坂桃李さんですが、彼も彼なりのスタイルで極道に立ち向かっていく。
彼なりのスタイルなんですが、そこにはまごうことなき、孤狼(役所広司)の血が流れてると。
役所広司の役名は確か、オオガミさん。
オオカミさん。狼さん!
うぉぉぉ。。
最後まで戦慄しっぱなしでした。
んで、個人的「このシーンヤバかった大賞」でいうと、ラストの殺戮っすね。
江口洋介が乗り込んでくるとこね。
パーティ会場みたいなところが舞台やったのだけど、そこで和太鼓グループがドコドコと演奏し始めるんです。
それがBGMとなって、江口洋介が乗り込んでくるんですが、もうかっこよすぎましたね。
殺戮をダンスとして描いてるんですよ。
この、この演出の妙!!
素晴らしすぎたよ。。
そして大河ドラマばり、否、それ以上にオールスターのキャストがもうたまらんじゃん。
実力派と呼ばれる人、こんな集める??
嶋田久作さんがいっちばん渋い。
今年のニッポンアカデミー賞的なヤーツで28冠くらい獲るんでしょう。
あぁ、
ど偉いもんみさしてもろた!