未来のことを真剣に想像し、必要な行動を起こすことができるのは大体若者だ。人生の後半に差し掛かって以降の人間は、なんだかんだで悪すぎではなかった半生の環境や、あるいは昔よりはましな今の環境による無意識のバイアスで、どこか未来に対して楽観的になってしまうのかもしれない。子や孫やその次の世代に対して無責任ではいたくないと思いながらも、単にどうしても危機感を抱けないというのが本当のところなのだと思う。だからこそ、中年以降の人間は自分が未来の危機に対して鈍感になっていることを自覚し、積極的に若者の声を聴き、理解しなければならないということを再認識させられた。