vivoさんの映画レビュー・感想・評価

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39 刑法第三十九条(1999年製作の映画)

4.0

物語の大きな仕掛けは中盤に見えるものの、そこから先も小さな仕掛けが沢山あり、最後まで面白かった。最後の裁判のアイデアが秀逸。
邦画サスペンス特有の哀愁と重厚感が心地よく、その世界にしっとり馴染む役者陣
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.0

まず懐かしかった。明らかに20年の年月を感じさせる外見的変化を遂げたキャスト陣を見て、自分の時も当たり前だが20年経ったことを実感した。あの懐かしい音楽が聴こえそうで聴こえない演出が絶妙で、あの日々に>>続きを読む

長いお別れ(2019年製作の映画)

4.0

別れの直前に、人と人は今までにないくらい近づく気がする。だから、長い別れは、ゆっくり遠ざかりながら、同時にゆっくり近づく時間を与えてくれるのかもしれない。
序盤に感じた老いることへの哀しさや寂しさは次
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インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

3.0

スピーディーなアクションと様々な超能力が目に楽しい映画。テンポがいいし、ギャグはくどくなく、男性育児あるあるも嫌な気持ちにならない程度のスパイスとして効いていて全体的にバランスがよかった。そして赤ちゃ>>続きを読む

お嬢さん(2016年製作の映画)

3.0

画も台詞も変態的な要素が盛り沢山なのだが、そこに絶妙にウマ下手な日本語が乗算されてとんでもなく変態的な作品に仕上がっている。事象の表裏を順に描く構成には王道的な楽しさがあるし、社会的・性的な搾取から解>>続きを読む

オー・ルーシー!(2017年製作の映画)

3.0

とにかく寺島しのぶのやさぐれ感や乙女っぽさが愛おしくて切なくて目が離せなかった。片想いだけでなく、様々な叶わぬ思いを抱く人を控えめに応援してくれる映画。客観的に自分を理解し、それを認め、自分のままで生>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

繊細な題材を大胆にコミカルに料理した可愛い愛の物語。子供の頭の中に次々と注がれる辻褄の合わないイデオロギーたち。それらをどうにか消化しながら正しいことをしようとうする主人公が滑稽で健気で愛おしかった。>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.0

きれいな音と景色、そしてきれいな精神が味わえる心地よい映画だった。主人公たちにとって音楽は神。自分にとっての神が存在する世界で神に触れようと高みを目指して生きる姿を見ていると、心の中から雑音が消えてゆ>>続きを読む

チチを撮りに(2012年製作の映画)

3.0

とにかく渡辺真起子の顔や佇まいがすごくよかった。大昔に立てた決意と捨てた後悔、そしてそれでも割り切れない感情が、言動や表情に見え隠れしていて、見ていて切なかったし奮い立たされた。子育てにおいて最も大切>>続きを読む

Villains(原題)(2019年製作の映画)

3.0

マヌケっぽいが機転のきく主人公、華やかでチャーミングなヒロイン、そしてとにかくサイコな中年夫婦、それぞれに魅力的なキャラクター4人の掛け合いが楽しかった。絶妙なテンポで最後まで全く飽きないし、細かい伏>>続きを読む

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.0

すごく私的な匂いがするシンプルな物語。母と息子の繊細な関係性を描くために豪華演技派女優陣が並んでいるのだが、残念ながらこれまでに見たグザヴィエ・ドラン作品に比べると共感度は低かった。やはりグザヴィエ・>>続きを読む

ガス燈(1944年製作の映画)

3.0

まだDVやモラハラという概念が一般に広まっていない頃、この映画で描かれる胸くその悪い行為は見る人にかなり強烈な印象を与えたのではないだろうか。ラスト近くの逆襲が小気味よかった。

レンタネコ(2011年製作の映画)

3.0

穴ぼこを抱えていない人なんていない。だから、お互いにできる限りで優しくなりたい。そんな気持ちになった。猫を意志のない道具のように捉えているようにも見えるが、そうではなく、猫の自由な意志への尊敬と信頼ゆ>>続きを読む

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

4.0

あまりにも静かに描かれる集団狂気を見ていると、自分が疑問なく準じている現代の社会倫理も恐ろしくなってくる。逆説的に神の不在を語るような自然の神秘的な美しさを捉えた映像や、少し不安になるほどの大胆な長回>>続きを読む

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(2018年製作の映画)

3.0

押し付けがましくなく、生き続けることへの希望を感じさせてくれるいい映画。実在するのに嘘みたいな強さを持つ人物に、大泉洋がしっかりリアリティを与えていた、大きな哀しみを抱えながらも、強い意志で明るく誇り>>続きを読む

スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

2.0

スパイダーマンらしいビュンビュン軽快に飛び回る映像が相変わらず気持ち良かった。シンプルなストーリーで、とにかく気楽に楽しめる映画だったが、少しテレビドラマっぽいというか、映画ならではのスケール感や豪華>>続きを読む

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼(2020年製作の映画)

3.0

最初から「ミスリーディングしてます感」が強すぎて犯人探しは楽しめなかったが、テンポよく話が進むので最後まで飽きずに見られた。それにしても、高テンション演技の千葉雄大と成田凌の間に素人の白石麻衣が混ざっ>>続きを読む

叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.0

「叫びもささやきもかくして沈黙に帰した」の言葉と共にストンと落ちてくる終末が忘れられない。その通りだ。どんな複雑な感情も、死という単純な出口の先で必ず無に帰す。絶望のようにも救いのようにも響くその事実>>続きを読む

レスラー(2008年製作の映画)

3.0

身体で稼ぐ逞しい意志と共に残酷に衰える身体を抱えて生きるプロレスラーとストリッパーの物語。主人公がとにかくいい奴で馬鹿で不器用で愛らしくて哀しいのだが、それを演じているのが80年代の色気を微塵も感じさ>>続きを読む

アダムス・ファミリー(2019年製作の映画)

2.0

一般的に悪いこと、嫌なこと、罪なこととされていることを楽しむ変わった家族の物語に、ダイバーシティ&インクルージョンという現代的なテーマを負わせるというマッチングアイデアが素晴らしい。子供向けに仕上げら>>続きを読む

帝都物語(1988年製作の映画)

3.0

創意工夫を凝らした数々の特撮にCGには出せない力強さや表現の喜びを感じて楽しかった。破壊と創造を繰り返しながら成長を続ける都市に対する愛と憂いを感じる物語。

トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.0

緩いルールのパラレルワールド話。正直なところ序盤から世界の仕組みはなんとなく予想がついてしまうのだが、台詞に散りばめられた伏線を回収しながら段階的に謎が明かされる展開は気持ちよかった。主役三人が自我を>>続きを読む

トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

3.0

支配されると同時に依存される悦びにハマってゆく主人公。何度も我にかえりながらも、相手の孤独に共鳴し、欲望を義務感で正当化しようとする姿がせつないが、これはまさにDVの仕組み。グザヴィエ・ドラン演じる青>>続きを読む

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.0

圧倒的な集団心理圧力の中で歪に育つ愛と友情が味わい深かった。坂本龍一演じるヨノイ大尉は少女のようにいじらしく哀しい。そして、ひとつのイデオロギーに支配されながら、それを超えた友愛の情を乱暴に理性で抑制>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

この世界観は印象に残る。精緻な美術と衣装と儀式がアミニズムの純粋さと不気味さを始終醸し出していて、クラシカルなカルトっぽさに触れる楽しさを味わえた。酩酊感のあるカメラワークや特殊効果がショッキングな映>>続きを読む

ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)

4.0

安定の面白さだが、大きな驚きや意外性はない、それで十分と思って見ていたら、終盤に発明的なカーチェイスが用意されていて嬉しい驚き。SWAT装甲車による強引な逃走劇はカーチェイスというよりもはやカープロレ>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

4.0

まずテンポよく飽きさせない編集がさすが。この映画もまた見る者にある特定の考え方を植え付けようとするメディアの一つなので、そっくりそのまま鵜呑みにしようとは思わない。しかし、ここで描かれていることの全て>>続きを読む

チャイルド44 森に消えた子供たち(2015年製作の映画)

4.0

誰もが恒常的に緊張感と疑心暗鬼を抱えながら生きている。そんな極度のストレス社会を背景に展開するサスペンス。「殺人が存在してはいけない」というイデオロギーに立ち向かうという切り口が斬新。目まぐるしく二転>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.0

誰もが孤独であるからこそ生まれ得る奇跡のような温かさに、少しだけ敏感にさせてくれそうな映画。長尺だが、ずっと根底にあるミステリー要素と美しく刹那的な映像が飽きさせない。出演者それぞれが味のある演技をし>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.0

ビートルズの楽曲が耳に心地よい気軽なコメディ。多くの人を感動させる発明や芸術が生まれる時、そこには偶然と運命の力が働いている。しかし、もしその偶然や運命を逃したとしても、感動を生み出す原動力は、また別>>続きを読む

劇場(2020年製作の映画)

2.0

自分を認めてくれる人に依存することで将来への不安を紛らわしているのに、人の不安には鈍感。そんな甘えきった主人公がどうしようもないのだが、自分も経験したことのある感情や態度が断片的に散らばっていて、浅い>>続きを読む

真夏の夜の夢(1999年製作の映画)

2.0

秩序からの支配が弱まる夜の世界は、何かが大きく変わるような予感に満ちている。そんな夜の魔法を感じさせる雰囲気が心地よかった。劇中劇によって、喜劇の中にも真実があるということを感じさせる構造も巧み。

孤独なふりした世界で(2018年製作の映画)

3.0

後半の急展開で、これが、個として存在することの覚悟を讃える物語であることがわかった。いつも笑っている集団が幸せだとは限らない。負の感情や孤独を伴うとしても、確かな喜怒哀楽を実感することの方が価値がある>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.0

ザ・昭和ハードボイルドの世界観が堪能できる映画。痛すぎる冒頭シーンにいきなり目を背けたくなったが、そこで免疫ができたせいか、それ以降の暴力シーンやリアルすぎる死体はわりと抵抗感なく見ることができた。慣>>続きを読む

アデライン、100年目の恋(2015年製作の映画)

4.0

誰かと共に歳を重ね老いることの喜びを感じさせてくれるなかなかいい話だった。シンプルな物語ながらテンポは良いし、ミステリーっぽい雰囲気が飽きさせない。そして、なんと言っても主演のブレイク・ライヴリーがゴ>>続きを読む

日本沈没(1973年製作の映画)

4.0

実際の自然現象の映像とミニチュアを駆使してつくられた映像には、CGにはないリアリティが宿っていた。ミニチュアらしいミニチュアは、見る者に神の目を与えてくれ、それによって、日本列島など、ましてやそこにう>>続きを読む

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