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ファースト・マンのaymmのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
4.2
今の時代、宇宙を疑似体験できるような映像技術は十分に整っている。
だけど、デイミアン・チャゼルが描きたかったのは宇宙飛行士であり、父親であり、ひとりの人間であるニール・アームストロングの生き様だった。

16mmフィルムから感じられる60年代当時の生活。 国民から激しい批判を受けながら、宇宙開発に人生を賭けた人々。
まるでタイムスリップしたよう。その当時撮られた作品を観ているかのような感覚すら覚えた。


そして、ニールのことを描くのに無くてはならないのが妻の存在だろう。
ずっと側で支えてきたからこその、言葉の重み。
決して泣きわめいたりせずに諭す妻の強さ。自分が一番つらいはずなのに。
目と目で通じ合うふたりの姿が胸に響いた。
リアルを追求したからこそのラストシーンだろう。

ララランドとはかなり違う作風ながら、セッションでも感じた監督の徹底したこだわりが、ひしひしと伝わる一作でした。
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