そらりす

ファースト・マンのそらりすのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
4.5
自分の行きつく先が即ち人類のフロンティアとなる宇宙飛行士として、静かな興奮と厳粛さの中で悠久の宇宙の一部となる追体験をさせてくれる作品です。

この監督の演出力は独創的でセンスが素晴らしいと改めて思います。クローズアップを多用して入力情報を限定する主観的フレーミング。宇宙へ飛び出すという非日常とともに、それに比べると人類的意義という面で取るに足らない、しかし彼という人間を構成する大切な日常を描くこと。騒音と無音。そういった演出はシンプルとも言えますが、徹底的になされてみると主人公とのシンクロ率が臨界点を超えるようです。

個人的な感覚ですが、同監督の「セッション」の他、「惑星ソラリス」や「2001年宇宙の旅」と相性が良い方には是非お勧めします。
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