ぎゅう

セザンヌと過ごした時間のぎゅうのレビュー・感想・評価

セザンヌと過ごした時間(2016年製作の映画)
4.2
淡々としていて退屈なんじゃと心配していたけれど
最初から物語に惹きこまれる。
なんていうかとても爽やかで、一途で、
美しい映画。

裕福な家庭に生まれた
奔放で偏屈なセザンヌと、
移民の貧乏な家庭に生まれた
真面目で世渡り上手なゾラ。

2人の友情と決裂とそして
成功と失敗と、
芸術への情熱が
美しい南仏の彩りの中で描かれる。

むかし
大学の講義で読んだ、

ガスケが記したセザンヌとの対話 
でセザンヌが語る思想が、
とても深く、鮮やかで気になっていたのだけれど、

この映画をみて彼のことがよりいっそう好きになった。

けれども唯一の親友であるゾラからも、
理解されずに終わる最期はとても寂しい
それでもひたすら描き続けた彼は、
本当は純粋でまっすぐな人だったんじゃないだろうか。

世間から彼が理解されるのがもう少し早ければなあ。

ゾラの小説も読んでみたくなった。
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