セザンヌと過ごした時間の作品情報・感想・評価

セザンヌと過ごした時間2016年製作の映画)

Cézanne et moi

上映日:2017年09月02日

製作国:

上映時間:117分

あらすじ

少年時代に出会ったセザンヌとゾラの絆は、境遇は違うが芸術家になる夢で結ばれていた。ひと足先にパリに出たゾラは、小説家としてのデビューを果たす。一方、セザンヌもパリで絵を描き始め、アカデミーのサロンに応募するが、落選ばかり。やがてゾラは、ベストセラー作家となって栄光を掴むが、セザンヌは父親からの仕送りも断たれ転落していく。そして、ある画家を主人公にしたゾラの新作小説が友情にひびを入れるが…。

「セザンヌと過ごした時間」に投稿された感想・評価

Keith

Keithの感想・評価

3.0
もう少し勉強してから要見直し
maichan

maichanの感想・評価

-
「セザンヌと過ごした時間」観ましたよ!最後切ない…セザンヌがどれだけ偉大な画家かということを知らないと、金持ちの家に生まれ、仕送りで暮らすワガママ傲慢な売れない芸術家野郎にしか見えない可能性も。

セザンヌとエミール・ゾラの50年の友情を説明なしで駆け足で追っていくので、ある程度、印象派周辺の人間関係やゾラやセザンヌについて知っていることが前提の映画でした。自分はゾラに関しては何も知らなかったので、?なとこがチラホラありました。

サロンの落選者たちの絵を集めた落選展、マネの「草上の昼食」が酷評されますが、セザンヌは落選展にすら落選する。オレも酷評されたいよという言葉が悲しかった。なぜセザンヌはサロンに固執してたのか、映画では画家になるのを反対していた父親に認められたいからという話になってた、気がします。

監督が妄想して書いたのであろう長年強い友情を育み支え合ってきたセザンヌとゾラの決別したときの2人の対話を軸に展開してますので、ちょっと舞台劇にできそうな感じでした。女性監督だからか、薄く腐な感じもあり…
セザンヌは女たらしに描かれてましたが、セザンヌにそんなイメージなかったから意外。

セザンヌとゾラの愛憎の話がメインでセザンヌがどんな絵を描いたのかという話を期待するとガッカリするかも。ここがセザンヌは素晴らしいとか一切言及されず、セザンヌを頑固で傲慢な、妻さえ愛せない寂しい芸術家として描いていた。演じたギョームガリエンヌはカリスマ性があってセクシーで良かった。

ゾラとは友として愛し合っていたのに、決別してしまう。最後がとても切なくて、ま、あくまでも監督の妄想だからあんなことはなかったと思いますけど。
セザンヌが描き続けたサントヴィクトワール山の美しい姿に、セザンヌ作のサントヴィクトワールが次々と重ねられていくエンドロールが良かったです。

セザンヌの絵を分かってないと、どういう事か分からないシーンがありましたね。セザンヌの嫁が私の肖像画はリンゴなのよ!みたいなこと言って、激高するシーンとか、セザンヌの嫁の肖像画を知らないとイミフ。沢山ある嫁の肖像画は、どれも無表情の冴えないつまらない女に描かれているからだと思う。

つまり、セザンヌにとって嫁も、他のモデルもリンゴと同じ「形」を描く実験対象でしかないのですね。少しも魅力的に描かないから嫁怒るってシーンだと思いますが、実際はどうだったんでしょね。嫁は全て分かってモデルを務めてたんじゃないかな。他人にはわからない深い愛情があった夫婦だと思う。
ChunChun

ChunChunの感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

この映画を根っからに楽しめる方はある程度限定されるだろうと思ったのは私だけか。画家セザンヌと文豪ゾラの切なくも複雑に絡み合う友愛をとても繊細に描いた作品。ゾラというキャンバスによって対照的に浮き彫りにされるセザンヌの生涯と人物像。それはあまりにも身勝手で傲慢で、不器用で、孤独で繊細だった。画家を主題にした映画はやはり作品にフォーカスされるのが常だが、本作品はセザンヌではなく、むしろゾラを中心に展開される。これが、エンドロールでの、背景への伏線と意図されるなら、私は唸らせられる。あまりにも哀しいな結末を迎える友愛と、晩年で得た名声が、最期の背景と共に観るものに沁みてゆく。
エクスで幼馴染だったエミールゾラとの
セザンヌ伝記。
げ

げの感想・評価

2.5
15年の調査を経て作られたという本作。
ポール・セザンヌという画家の人物像と作品が生まれた環境を視覚的に捉えることができる。

【感想】
芸術の世界でも人付き合いは大切なんだね。

セザンヌは、自意識過剰で、意固地で、好戦的で、協調性がない。
そんな印象を世間から持たれていた。そして彼の作品はなかなか評価してもらえなかった。
作者に対する印象が、作品に対する印象に影響するんだと思った。

一方で作品は、時間の経過とともに作者から少しずつ独り立ちしていく。作者が死んでから、作品が評価される理由の一つがそこにある。

自分にとって、美術観賞の幅を広げてくれる映画だった。
まりん

まりんの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ジャンルの違う二人の巨匠が出会い友情を育み、疎遠になって行く姿。
友の成功は喜ばしいけれど友情にひびを入れる。特に作家は、どうしても身近な人間がモデルになりがちだから、人間関係難しいわよね。
そこの女が絡むと更にね。
パリの若き画家の卵が集うカフェも印象的ですが、プロヴァンスの景色やピクニックが素敵です。
画家も作家も評価を受けるのは死んでから‥って言うのが定番の辛い人生ね。
メル

メルの感想・評価

3.7
画家セザンヌと作家エミール・ゾラの少年期からの友情と、その友情に亀裂を入れたと言われているゾラの作品「制作」に絡んだエピソード。

中学でいじめられていたゾラを助け、お礼にゾラから籠いっぱいのリンゴを貰い仲良くなった2人。

後にセザンヌは「リンゴ一つでパリを驚かせたい」と言い、実際にリンゴの画家と言われるようになるが、それはずーっと後の事。

ゾラは作家になり「居酒屋」で名声を得たが、セザンヌの絵はことごとく落選。落選した画家の展覧会にも落選するという不運。

そんな時にゾラの新作「制作」が発表される。
その主人公は革新的な画家で才能はあるのに中々成功しないそして最後は自分の絵の前で首を吊って自殺するという話。
それだけでは無く、その画家はいろいろな点でセザンヌに似ていた。

その本の出版を機にセザンヌはゾラとの付き合いに終止符を打つ、というのが今までの通説だった。

しかし、今作ではその後の話も描かれていた。
初めは脚本家の想像上のストーリーだったのが、最後の手紙だと思われていた物の後に「君に会いに行くつもりだ」というセザンヌからゾラへの新しい手紙がその後に見つかったらしい。

28年間で76通のセザンヌからの手紙が残されているとか。
ゾラがセザンヌを大切に思っていた証拠ではないだろうか。

プロヴァンスにこもり本人の希望通り絵を描きながら死んだセザンヌ。
今では「近代絵画の父」と言われピカソにも大きな影響を与えた。

セザンヌは頑固で人付き合いが悪く、友達が少ないというのはよく言われるけれど、今作ではちょっとイメージ悪すぎな感じ。
監督のセザンヌ愛が感じられなくて残念。

ゾラの研究者によれば疎遠になった理由は諸説あるらしいけど、才能豊かな若者が苦労の末に世界的な芸術家になった事はやっぱり感動する。絵画でも文学でも。

エンドロールでセザンヌが生涯描き続けたサント・ヴィクトワールの様々な作品が映し出され、その筆の跡に、モザイクのように並んだ木々の色に執念にも似た絵画への情熱を感じた。
MIYU

MIYUの感想・評価

4.4
昔のフランスにタイムスリップしたみたいだった〜ゾラがめっちゃかっこよかった…(見た目やら性格やら) エクサンプロバンス懐かしかった 南仏の太陽浴びたい🌞 過去の人として知ってはいるけど、こういう感じで生きてたんだなぁってことが映像で見るおかげですごく想像できた。
この初夏にコートダジュールよりフランス中をあちこち旅した際エクスでセザンヌの息吹に触れ、オルセーでもたまたまセザンヌの肖像画展をやっていたのだが、人となりをよく知らず。ギョーム・ガリエンヌなんでちょっと過剰な演技にしてもこんなにエキセントリックな人だったのかと。しかしゾラとは対象的にエクスを愛し、サロンから離れ流行も何も我関せず、我が道を往く人はよいな。二人がジャンル違いの求道者だった事もよかったのだろう。なんだかんだいって互いのよき理解者で才能を認め合っていたのだとじんわり感じさせられた。サント・ヴィクトワール山に噴水にエクスの光が恋しい。
MISSATTO

MISSATTOの感想・評価

3.4
冒頭からいきなり「セザンヌの絵だ!」と思えるようなエクサン・プロヴァンスの風景にドキリとした。
最近の画家映画ではよくある映像演出なんだろうけど、そういう風景と現地の光をちゃんと撮ってくれるのは嬉しい。

内容としては、ギヨーム・ガリエンヌのセザンヌがどうにもこうにもダメ男なんだけど魅力的で、最終的にはエミール・ゾラの方が嫌な男だな、って思ってしまった(笑)
でも変な話、ゾラがいたからセザンヌは自らが描けるものを突き詰められたのかもしれない…
セザンヌとゾラの関係がこんなにも深いとは知らなかったのでとても興味深かった。

ギヨーム・ガリエンヌ…私はこの役者が本当に好きなんだな、としみじみ思いました…本当良い俳優だ…
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