Netflixオリジナル作品。
無神論者のマデリン・マリー・オヘアの半生を描いた伝記映画。
《あらすじ》
圧倒的にキリスト教の多いアメリカで無神論者として活動するマデリン・マリー・オヘアは次男のガース、孫娘のロビンとともに何者かに誘拐される。マデリンの部下のロイは彼女が失踪したかもしれないということを警察に連絡するも、過去に突然姿を消したこともあり、まともに対応してくれなく、彼女の実の息子である長男さえ心配していない。ロイは新聞社に駆け込み協力を求め、事件の調査をしていくが…。
《感想》
誘拐事件から始まり、事件に至るまでのマデリン・オヘアの半生を辿るストーリー。序盤は誘拐事件とは思えないほど、緊張感のないマデリンと犯人のやりとりが続いていたが、ラストは衝撃的。時系列を入れ替えた展開が効果的に活きているとは感じなかったが、シンプルにマデリンの数奇な人生を追っていくのは面白かった。
宗教に関心の薄い日本人からしたらここまで叩かれることなのかと思ってしまうが、宗教を心の底から信じている人からしたら神を否定されるような活動をほっとくわけもなく、圧倒的多数から批難されても活動を続けたマデリンのタフさはすごいと思った。このモチベーションはどこから来るのか、ここまで宗教嫌いにさせた理由は何なのかというところがあまり描かれていないのは残念だった。
Wikipediaでマデリン・マリー・オヘアと調べても日本語版のページは出てこないほど、日本ではマイナーな存在ではあるが、映画を通してこういう人物がいるということを知れたのは良かった。