キットカットガール

勝手にふるえてろのキットカットガールのネタバレレビュー・内容・結末

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ずっとずっとずっと鑑賞したかった一本。
映画館で観れていたらもっと評価高かったかな。

やっぱり松岡茉優さんは素晴らしい。秀逸。喜怒哀楽の表現が度を超えている。泣きの演技が好き。マンネリ化させず、シーンや感情に乗せて流す涙が本当に見事。そして、怒り狂うカットも彼女にしか醸し出せない独特の雰囲気があった。しかし、演技が演技に見えない。台本が見えない不思議な演技をする女優さん。彼女の魅力が詰まった作品だと思う。

「こじらせ女子」と巷で耳にすることが増えたここ2、3年。その中でも主人公のレベルに達した女子はいるのだろうか?笑 正直、異常。笑
しかしながら、現在19歳女子大生の自分とも重なる点があったのできっと女子受けは間違いない。「視野見(見ていることを相手に悟られないよう、視野の中で見ること)」や学生時代に好きだった人を脳内に召喚すること、結構やっていた時期あったなぁーと観ながらケラケラ笑ってしまった。思い出は美化しやすい、いや、寧ろ故意的に美化しているのかもしれない。

本作を観ていたらこんな言葉を思い出した。
「理想と現実の間には差があって、誰もが過ちを犯してしまう。自分を知り、自分を変えることから始めよう。」
頭の中で構築した理想郷を現実は無慈悲に破壊していく。お気に入りのミュージカルシーンは切なかった。あぁーそうだったのか!と何故か泣いてしまった笑 そして、心機一転して行動を変えてみても理想郷には届かない主人公。その現実的なストーリーに私は恋をした。よかった。

何度も何度も観返したい。
疲れた時、頑張っている時、好きな人が出来た時、好きな人に彼女が出来た時、何か足りない時。