松井

勝手にふるえてろの松井のレビュー・感想・評価

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
5.0
圧倒的な自己肯定感の低さ。
自尊心の低さ。
自分を守る為に作った自分の世界。
自己防衛のための虚勢。
ずっと自分だけの世界で生きてきたよしか。外の世界に踏み出す恐怖と変化に対する痛み。だけど始めて自分以外の誰かが自分を見てくれた時、人として生きて行けるきっかけに出会った時、あんな風にもがいて苦しんで、あれだけバカにしていた本能に突き動かされる側の人間に、本能の赴くままなっていくのが面白かった。
本能のままにキスするよしかに見ていて鳥肌が立った。最高だった。
自分しか自分のこと見てない。
いちは自分しか見ていなくて、よしかも自分の中でしか生きていなかった。2人は同じだった。いちがよしかの名前を知らなかったことは、よしかを大きく傷つけた。
自意識にまみれた大人が自分のことなんて誰も見ていないことに始めて気付く。「孤独ってこういうこと」よしかの言葉に気づかされた。
松井

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