レディ・マクベスのyyyymmddのネタバレレビュー・内容・結末

女性の抑圧と解放の物語。
土地と一緒にお前を買ったのだ、というセリフにあるように結婚がある種の人身売買であった時代に、1人の女性が自分の欲望に忠実に生きたことを描く。

主人公は次々と人を殺めていくけれど、その責任は結婚という奴隷制度によって女性を抑圧した社会にこそある、という立場をわたしは取りたい。
繰り返されるソファに腰掛けたシーン。最後には全てから解放されてそこに座るけれど、ボロボロになって映る主人公は19世紀後半の社会制度によって傷つけられた女性の姿なのだと思う。
理不尽な社会にNOを突き立て生きていくことを敢えて狂気をもって表現した作品。