ゴン吉

メゾン・ド・ヒミコのゴン吉のレビュー・感想・評価

メゾン・ド・ヒミコ(2005年製作の映画)
4.0
がんで余命わずかのゲイの父とその恋人の男、そして父を嫌う娘をめぐるヒューマンドラマ。
犬童一心が監督を務め、柴咲コウ、オダギリジョー、田中泯、西島秀俊らが共演。

吉田沙織(柴咲コウ)は塗装会社で事務をしている地味な社員。ある日、そんな彼女を、岸本春彦(オダギリジョー)と名乗る男が訪ねてきて、沙織の父(田中泯)が末期がんで余命いくばくもないことを伝える。彼女の父は卑弥呼と名乗り、ゲイの老人ホーム”メゾン・ド・ヒミコ”を運営しており、高額のバイト料を払うからそこで雑用をしないかと誘う。沙織は亡き母が残した借金があったため渋々引き受けるが…

かつて母と自分を捨てて出ていったゲイの父を嫌い、借金を背負って地味に生きてきた娘と、末期がんで寝たきりのゲイの父、その父の恋人の男とゲイ仲間たちによる人間模様が、海辺の老人ホームを舞台に繰り広げられる。
当初はゲイたちを受け入れられなかった若い娘が、彼らと接するうちに徐々に心を開いていく。
ゲイに対する偏見に加えて寝たきり老人の介護、老いと死など現代社会が抱える様々な問題にも触れており考えさせられた。
素朴な人間模様がしみじみと心に浸みる一方で安らぎを感じさせる。
「チューしていい?」
”サオリに会いたい ピキピキピッキ➚☆”

2024.5 BS松竹東急で鑑賞(よる8銀座シネマ・ノーカット版)
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