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サラブレッドのpnzのレビュー・感想・評価

サラブレッド(2017年製作の映画)
3.5
『レディプレイヤー1』のオリヴィア・クックと『スプリット』でおなじみアニャ・テイラー=ジョイの若手共演作。

オリヴィアちゃんの無機質感、低温感、すごくよかった。「あ、ほんとに感情ないのか」ってちょっと錯覚した。
上流階級を描いてるだけにアマンダ(オリヴィア)もリリー(アニャ)も地頭が良いから、”狂気”に走りながらもどこか芯みたいなものを感じられたのがよかったポイント。
オリヴィアが庭でひとりチェスやってるところ、ちゃんと戦況わかりたかったなぁ。

アニャちゃんは何と言ってもあの存在感。どの作品でも印象残してくるところがたまらなく好き。
個人的にはバリコくんと共演してほしいんですよね。存在感でバチバチに殴り合ってほしい。
最近は若手だとティミーの熱がすごいと思うんだけど、2人ともティミーとはまた一線を画す俳優だと思います、うん。

そして2人ともショートパンツだったりミニスカートが多いから脚!ってなった(笑)
リリーはよく衣装とヘアアレンジが変わるからそこも観ていて楽しい!

ティム役のアントンさんをちゃんと認識したのが今回だったんだけど、これが遺作だったんですね…。
アマンダ、リリーとは違い(おそらく)下層階級のティム。介護の仕事をしながらドラッグを売り、10年後には富豪になると豪語。彼女たちが”狂気”に目覚めていくとクズだったティムはまとも(?)になってくんだよね。その差だったり変化の過程がよかったし、アントンさんもっと早くに知りたかったです。

コリー監督も舞台監督出身で映像は今回が初監督だそう。
この作品も元は舞台用で考えてたんだとか。私は舞台観劇も趣味なんですが、舞台でやっても成功したと思うなぁ。
チャプター分けや長回しの多さ、効果音の使い方で舞台出身なるほどなと思ったし、見せ方が上手い。
音楽もよくて、ヨルゴス監督を彷彿とさせるチョイスだった。次回作が楽しみです。

まとめると『シンプルフェイバー』×ヨルゴス監督って感じの印象でした。
彼女たちが”サラブレッド”だったってところですかね。馬の回想話は想像掻き立てられて、、(笑)
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