ミミック

五人の斥候兵のミミックのレビュー・感想・評価

五人の斥候兵(1938年製作の映画)
3.4
・日中戦争真っ只中の1938年、中国のある村を占拠して休息中の岡田部隊のもとに、本部から敵情視察のために五人の斥候兵を送ることを命じられる
・隊長が戦況を記す陣中日記の存在
・録音の状態で聞き取りづらくはあるが、喋り言葉に関しては80年前とは思えないほど現代とほぼ同じ口調に驚く
・休みの間、動物と戯れたりタバコをまわして吸ったりスイカを食べて楽しむ兵士たち
・終盤こそ君が代が流れ、隊長が兵士たちを鼓舞する力強い言葉が並ぶいかにも戦意高揚を狙った展開になるが、印象に残るのは束の間の休息でも笑いが絶えない兵士たちのとても仲の良い朗らかな姿
・それだけに草むらを駆け抜ける戦場シーンの臨場感が際立つ
・敵地に赴いた″たった″5人の身を村に残る数十人が案じる余裕を見せているのが、まだ戦争が長期化するのを知らない当時の日本人のリアルさを感じてなんとも言えない気持ちになる
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