青春ものが好きな私にとっては、良質な青春ムービーだった。
原作アニメに忠実なんだけどミュージカルシーン等実写でより深みを増した場面もあって、よいバランスの作品だったのではないかと思う。
アニメ版を観たときに拓実は間違いなくリア恋枠だ！と思ったけど、実写の拓実も間違いなくリア恋枠だった。あれは絶対好きになる！ただ別に思わせぶりだとは思わなくて、ああいう優しさの持ち主(いわゆる天然の人たらし)はもちろん悪気があるわけじゃないだろうし、優しさは難しい…。
若手メインキャスト4人のお芝居も良かった。
芳根京子ちゃんの作品は今までちょこちょこ観ているのだけど表情もよかったし、拓実に向かって一気にまくし立てるシーンはなかなか圧巻。
石井杏奈ちゃんは「ソロモンの偽証」で初めて見たときになんだこの子は…！と思ったくらいお芝居が印象的な子だったけど、菜月役がよく似合ってた。
寛一郎くんは独特の雰囲気があって、田崎と野球部後輩のくだりがすごくよくて泣いてしまった。
そして本作の主演である中島健人くん。観てる最中はずっと坂上拓実として観ていたので、舞台挨拶生中継が始まった時に「あ、いつもの中島健人くんだ…」と思ったくらい坂上拓実だった。
パンフレットも読み、候補が何人かいた中で中島くんを推したという熊澤監督。
熊澤監督に厳しく演技指導をしてもらえたようで、今回中島くんが試みた引きのお芝居が良かった。
