ノットステア

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のノットステアのレビュー・感想・評価

3.8
観た日∶2024/3/27-28

○感想
『スポットライト世紀のスクープ』と『デッドラインU.S.A.』は一時停止しまくりながら観た。止めては何が起きたかメモしながら観た。もうそうしないとついていけない。あれ?ってわからなくてもどうせ後で分かるよ〜っていうふうにできないジャンルなのかな。わからないことがどんどん積み重なっていく。。。それがしんどかった。
『ニュースの真相』『大統領の陰謀』はしんどすぎて休むことはあっても、メモは取らなかった。そのせいか理解できなかったし、記憶にもあまり残ってない。
だから今作『ベンタゴン・ペーバーズ/最高機密文書』は予習してから観た。事前にネタバレも気にせず、どういうことがあったのか調べてから観た。そしたら楽、、、なのに。もうクセなのかね。一時停止しまくりメモしながら観た。しかも2日かけて観た。夜遅くなっちゃうと次の日しんどいし。。。

主人公は2人。
ワシントン・ポストの会長キャサリン・グラハム (メリル・ストリープ)
ワシントン・ポスト編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)
ベン・ブラッドリーは『大統領の陰謀』にも出てくるらしい。ちょうどいい機会だ。『大統領の陰謀』をまた観てみようか、、、

以下、あらすじ


















○あらすじ( )は感想
1966年ベトナム
戦況を調べてるダニエル・エルズバーグという大使館の者。戦況が泥沼化していると上司に報告。10万の兵力を追加したのに改善されていない。

アメリカに帰る飛行機の中。
しかし、ボブ・コウマーという人物はジョンソン大統領に、"戦況は改善"と報告した。
ボブ・マクナマラ国防長官はエルズバーグに確認しながら、戦況は良くなっていないとコウマーに言う。

アメリカに到着。
記者に楽観的か悲観的か聞かれる。マクナマラは期待を上回っていると発言する。(まさかのマクナマラは思っていることと違うことを言う。まぁ、すでにコウマーがジョンソン大統領に報告しちゃってるから。)
エルズバーグ、何も言わないが、マクナマラを一瞥する。

エルズバーグは最高機密文書を取り出し、カバンに入れ持ち出す。
コピーをとる。以下、機密文書
北ベトナムへの軍事的圧力1964.11-12
戦争の正当化 公式声明
1950/5/3トルーマン、インドシナへの軍事援助1000万ドルを承認
アイゼンハワー政権1954ジュネーブ協定 米国の指導力と威信はその力を世界平和にどう使うかにかかっている
ベトナムの選挙の監視に関する第6条が不安
世界が知るように米国は戦争を始めない
1961/5/11ケネディはベトナムへの米軍の関与について詳細を調べさせた
ジョンソン政権 我が国の青年たちを1万6000キロも離れた地には送らない。アジアの青年たちがやるべきことだ
ジョンソンはケネディ政策を継承。軍事作戦は政治的な管理下で行われた

1971年ワシントンD.C.
ワシントン・ポストの会長キャサリン・グラハムは資金が乏しいため株式公開を検討中。
ワシントン・ポスト編集主幹ベン・ブラッドリーと会う。キャサリンは女性読者が減っていることから、女性が読む記事をもっと考えてと言う。ベンは指図するのはやめてと言う。キャサリンの意見は尊重するが、口を出しすぎ。
キャサリンは自社がホワイトハウスを怒らせていることを気にしている。大統領の娘の結婚式について、書き方の問題でホワイトハウスに嫌われている記者がいる。
ベン「政権側の"検閲"を許す筋合いはない」

ベンはNYタイムズの記者のニール・シーハンが何やってるか部下に探らせる。
ベンは、報道の自由を守る方法は、報道することだと言う。
キャサリンが社主なのは、夫が亡くなったから。みんなは事故だと言うが、自殺。
マクナマラはキャサリンに明日、NYタイムズから自分の厳しい内容の記事が出ると言う。
ベンは部下に聞く。ニール・シーハンの動きはわからないが、明日の1面に空白があり、そこにニール・シーハンの名が書かれていると言う。

タイムズ暴露記事。ベトナム戦争の機密文書。国防総省から漏洩。機密保護法違反。
記事の内容。マクナマラは65年に勝てないと知っていた。それは6年も前。トルーマン、アイゼンハワー、JFK、ジョンソンが嘘をついていた。
それに対してワシントン・ポストの1面は大統領の娘の結婚式の記事。
ベンは怒り、部下に文書を入手しろと言う。

マクナマラとキャサリンは古い友人。ベンはキャサリンがワシントン・ポストの社主だから、守ってもらうためにマクナマラはキャサリンだけに話をしたと言う。
最高機密文書を渡せとマクナマラに頼むようキャサリンに言う。キャサリンは断る。

2日続けてNYタイムズの衝撃的な記事。
全米各地で抗議デモ。汚い戦争はごめんだ!

ワシントン・ポストの記者のデスクに見知らぬヒッピー女が包みを持ってくる。中身は、マクナマラ文書の一部。
おもしろくなるぞ、とベン。
しかし、NYタイムズに先を越される。

ニクソンはNYタイムズを訴える。
NYタイムズに差止め命令を求める。
もともとNYタイムズの法律顧問たちは、機密文書の公表に強く反対していた。

ベンはNYタイムズ差止めをチャンスと捉える。
キャサリンは文書を手に入れたとしても掲載できないとベンに言う。
ベンは部下のバグディキアンに情報入手を急がせる。エルズバーグを探させる。
キャサリンはアメリカン証券取引所へ。
共和制の脊歴史において新聞の差止めは一度もない。
バグディキアンはエルズバーグをみつける、連絡する。対面。
勝てないと知りながら若者を戦場へ。そういった大量の文書。
ニクソンは"戦争に負けた大統領"になるのを恐れていた。
負けると知りながらなぜ続けるか。10%ベトナム支援。20%共産主義の抑止。70%アメリカ敗北という不名誉を避けるため。
バグディキアンは差止め命令が出ても掲載するとエルズバーグに約束する。
バグディキアンはベン・ブラッドリーに連絡。文書を持って飛行機に乗ると言う。座席は二つ(一つは文書のための席)。周りに知られないようにするために、バグディキアンはベン・ブラッドリーの家に行くことにする。

ベン・ブラッドリーはキャサリンの元へ行く。文書を手に入れられることを伝える。
記事にすれば、株の公開は無効になりうる。
ベン・ブラッドリーはJFK暗殺時の話をする。そのとき、JFKの妻のジャッキーは見たことを記事にしてはいけないと言った。ベンは友達だと思っていたと言う。取材対象ではなかった。そのときの反省。
ベン・ブラッドリー「両方はダメだ。友人か記者か選ばないと」「政治家と親しく葉巻を吸う日々は去った。あなたの友人マクナマラの文書がその証拠だ。彼らは嘘をついた。その嘘の大きさ。古い時代は終わるべきだ。権力を見張らなくてはならない。我々がその任を負わなければ誰がやる?」
キャサリン「新聞を失えばそれも不可能よ」

バグディキアンはベン・ブラッドリーの家に機密文書を持ってくる。信頼できる仲間のみいる。4000ページ近くある。機密のスタンプを切ったため、ページ数がなく、しかもページ順にもなっていない。みんなで並び替え。
法律顧問は上司に連絡。

キャサリンはマクナマラに聞く。なぜ私たちに嘘をついたのか。キャサリンの無底も戦争に行った。無事に帰ってきたが。
マクナマラは政策決定だと言うが、その政策が間違っていた。そのことはマクナマラの調査文書が示してる。
マクナマラの努力は信じるし、決定を下すことの難しさも分かるが。
キャサリンが文書を手に入れたことにマクナマラは気づく。
キャサリンはとても重要な決定をしなければならない。

ベン・ブラッドリーは法律顧問にスパイ活動法違反に問われると言われる。重罪。
ベン・ブラッドリー「国家に損害を与える場合のみだ」
そう考える判事がいると顧問。NYタイムズが3ヶ月かけて精査したのに対し、ワシントン・ポストは7時間で印刷しようとしている。国家に損害を与えないと言い切れるか、それは確かではない。
ベンは、だから君たちを呼んだと顧問に言う。

マクナマラ「タイムズが記事にしたが分かってほしい。この調査文書は後世の研究のためだ。今は戦争中で客観的になれない。国民には知る権利があるができれば冷静な時が来るまで公表は避けたい。当然だろ?」
マクナマラ「ボビーやジョンソンも手強いが、ニクソンは悪質だ。取り巻きが卑劣だ。掲載すれば汚い手を使って君を破滅させる」「ニクソンはクソだ!前から新聞を潰したがってる。君が助かるチャンスはない。大統領の権限を最大限に利用し新聞社わ、叩き潰す方法を必ず見つける」

ワシントン・ポストの取締役のフリッツはベン・ブラッドリーに反対。新聞より稼いでる子会社のテレビが放映できなくなるかもしれない。そうなるとワシントン・ポスト社は売却。政府が勝てば会社は重罪犯。ワシントン・ポストは消滅する。
ベン・ブラッドリー「政府の顔色を見ろと言うならポストはもう消滅したも同じだ」
顧問は明日の掲載は控え、司法長官に知らせると言う。日曜に掲載。それは馬鹿げた考えだとバグディキアン。
上層部とキャサリンとベンの電話。
掲載しなければ辞めると言うバグディキアンたち。
ベン「報道の自由を守るのは報道しかない」
キャサリンはフリッツに意見を求める。双方の考えがあると言いつつ、フリッツは掲載しない派。
キャサリンは迷いながら掲載しましょうと言う。

記事を完成させ、バグディキアンが社に持っていく。30分で赤入れ。
ペンタゴン・ペーパーズ

掲載するとなると多くの機関投資家が手を引くだろう。

法律顧問はバグディキアンに情報源を聞く。タイムズが情報源なら違法。それは差止め命令にそう書いてあるから。
タイムズと同じ情報源なら共謀罪になる。さらに法廷侮辱罪。ベン・ブラッドリーとキャサリンは投獄されるだろう。バグディキアンはタイムズと同じ情報源である可能性はとても高いと答える。

法廷侮辱罪の可能性を知ったバグディキアンはベンに伝える。
ベンは走ってキャサリンの元へ。法廷侮辱罪のことを話す。全員投獄される。
ベンは、キャサリンの決断の重さに気づいたと言う。

印刷の時間が迫る。事情を知りながら掲載するのは無責任。
起訴されれば投資されずお金がなくなる。
しかし、キャサリンは言う。新聞の使命は"優れた取材と記事""新聞は国民の繁栄と報道の自由のために尽くすべきである"
つまり新聞の使命を銀行も承知だと主張できる。
異常事態。それは新聞にとって?ニクソンやホワイトハウスにとって?記事で兵士を危険に晒さないと保証できるかベンに問う。
ワシントン・ポストはキャサリンの会社。
ベンは100%保証できると言う。
決断は変わらない。
印刷開始。

裁判
「タイムズとポストの記事で米国の外交と防衛に損害が」
「外交面での損害とはどのような?」
「極秘事項が漏れる国は信用されない」
「大統領の統治が困難に?」
「秘密が漏れれば統治できない。大統領の完全性が危機に瀕しています」

タイムズ差止め継続。ポスト措置を免れる。

「ポストはノルマンディ上陸を報じるか?事前に情報を入手したら」
法律顧問「ヨーロッパへの侵攻とベトナム戦争における米国の関与を同列では語れません」

エルズバーグ「ジョンソン大統領に"反逆者"と呼ばれ驚きました。政権や特定の個人への疑問や批判が国家に対する反逆だと主張しているわけですから"私が国家だ"と言うのと同じです」

他の新聞社もらワシントン・ポストに続いて掲載した。

裁判。最高裁の判決。
6対3でワシントン・ポストとNYタイムズの勝ち。
ブラック判事の意見"建国の父たちは報道の自由に保護を与えた。民主主義における基本的役割を果たすためだ。報道が仕えるべきは国民だ。統治者ではない"

キャサリン「いつもうまくはいかない。いつも完璧じゃなくても最高の記事を目指す。それが仕事でしょ?」
ベン「そうとも」

キャサリン「もうこんな闘い無理だから」

ニクソン「はっきりさせておく。今後はもう二度とワシントン・ポストの記者をホワイトハウスに入れるな」「何があろうと二度と。礼拝や妻が主催する会もだ。妻に何も言うな。記者を入れてしまう。ワシントン・ポストの記者は二度と出入り禁止だ。カメラマンも。カメラマンもだ。二度と誰も入れるな。絶対的な命令だ。守れなければクビだ。いいな?よし。分かったならいい」

民主党本部。
ウォーターゲート・ビルに不法侵入者が。