空化

ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューションの空化のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前作は、TVシリーズと大きく方針を変えてサマーオブラブを冒頭30分で描き、「レントンビームス」の過去を描く大人の事情(恐らくアクセルサーストンの青野武さんが亡くなったことを考慮した影響?)を含みつつも”それなり”にまとめあげた作品だった。
それなり、というのは「ハイエボ1」だけでは作品としての評価がしづらかったから。そもそも続編ありきの作品において、1作品だけを見てシリーズ全体を講評するのは不可能、その作品だけを公表することは可能かもしれないが、それが作品全体の魅力を見通せているかと言えば疑問が残る。
そんなファンの賛否両論が渦巻く中、登場した作品が「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション2ANEMONE」だ。
ネタバレを含まずに、かつダブルミーニング的に言えばファンが渇望した「本当のエウレカセブン」がここにあった。








ネタバレを含んで言えば、


ファンが渇望した「本当のエウレカセブン」を荒業で誕生させた。それでいてかつ「エウレカセブン」としての整合性を保つように。
やってくれた!!!これ!!!これを待っていたんですよ。私は。このシナリオの細かい設定をすっとばしたような、胸がスカっとするような展開、アクション、ドキドキを。
なんだよ、これまでのメディアミックスを含めた「エウレカセブン」を「レントンが死亡してしまう悪い夢」として消化してしまうシナリオって。とんでもねえよ。
だって私たちが今まで追っていたエウレカセブンを、「悪い夢」と位置づけて巻き込みながら、更に新しい物語として昇華させようっていうんでしょ?
そうなったとき、今作ハイエボ2と「悪い夢」にどれだけの含蓄があるか……それはもう……ね……(交響詩篇エウレカセブン単行本初版勢)
だからこそあの、「何度も何度も何度も!」というエウレカの悲痛な叫びと共にフラッシュバックされる「悪い夢」のカットが印象的。好き。


ちなみに作画は制作費削減の影響をモロに受けたな、っていうのが見えてイヤになるシーン多々ありました。
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