ShinichiAndo

アネットのShinichiAndoのレビュー・感想・評価

アネット(2021年製作の映画)
-
映画というのはこんなにも自由で、豊かで、刺激的で、そして美しく残酷なものなのかとレオス・カラックス監督が教えてくれた。劇中のセリフにあるように、「アネットは奇跡。奇跡は存在する」。

映画の冒頭で、映画館で映画を観ることがいかに“特別な(奇妙な)体験”なのか、監督がスクリーンを越えて語りかけてくる面白さは、10代の頃に名画座で観た寺山修司監督の「書を捨てよ町へ出よう」を思い出した。忘れられないオープニングという意味では、間違いなく今年ベスト。

真面目なのかふざけてるのか分からず、マイペースでサイコパスなクズ男なんだけど、どこかチャーミングで憎めないスタンダップコメディアン役は、まさにアダム・ドライバーの真骨頂。そして、ドラマ「GIRLS」の時代からカイロ・レンを経ても上半身がはだけがちなのも相変わらず!
ShinichiAndo

ShinichiAndo