なんやこれ、なにを見せられてるんやというのが前半の印象。文化的に馴染みがないのもあるのか、アダム・ドライバー演じる主人公ヘンリーのスタンダップ・コメディというのが意味不明。それ以外の部分に関してもなんというかこうスッと入ってこない。これが前衛ってやつなのかね!?と混乱状態。監督のレオス・カラックスというのが一部熱心なファンを持つ鬼才らしく、他の作品を知っていればもう少し早く馴染めたのかもしれない。
標題のアネットは主人公とその妻の娘。彼女が誕生してからは、やりたいことがなんとなくわかったためなんとか理解できるように。
ナルシスティックなダメ男を演じれば定評のあるアダム・ドライバーの演技もそのあたりからバッチリ効き始め、クライマックス周辺はかなり良かった。ドライバーと真っ向から歌い合った幼女、只者ではない。