このレビューはネタバレを含みます
吉沢亮くんがとても良い。
死んだ魚のような目。でも猫と好きな人を見る時の笑顔は美しい。死体を見ることに「生」を感じるのは歪んでる。だけど、彼にとっては宝物。
そして、ファッションが好み。ボーダーにダッフル、たまらん。
圧巻だったのは、田島が自殺したことがわかった時の目。血が沸き立つような感情が見えた。ここでまた彼は「生」を見出したんだよね。
二階堂ふみちゃんは、この作品を映画化したくて、色々動いたり、岡崎さんに会いに行ったりもしたようだ。だから、なんでもする覚悟ができているように感じる。この人は女優さん。
あとは、森川葵ちゃん。キャラがたってましたねぇ。雑誌(オリーブかな)に影響されまくりのデートプラン。山田くんは1つも青のものなんて身につけてないのに、青が似合うと決めつけ、編み物をするときの目が怖かった。最後の行動も怖かった。
スーちゃんも良かった。やっぱり濃い血を受け継いでるなぁ。
しかし、まともな人が出てこない。歪んでる。
本当は2月の舞台挨拶を観に行くつもりだったのに、体調崩し断念。やっとDVD借りられた。
私は映画館があまり好きではなく専ら家で映画を観ることが多いのだけど、小沢健二さんの新曲を映画を観てから聴きたかったから、舞台挨拶のチケットを取ったのでした。(吉沢亮くんも見たかった)
岡崎さんと小沢くんの強い繋がりは小沢ファンとしては知っているのだけど、私は少しだけ岡崎世代とずれていて、また岡崎さんが天才と言われても、まずあのタッチが苦手だったんだよね。だから、岡崎さんの本はほとんど読んでない。唯一無二の存在であることはわかるんだけどな。
映画の最後に流れる「アルペジオ」は映画の重苦しい内容とは違って、やや明るめの曲調かもしれないけど、吉沢亮くんの歌声は山田そのものだなと思ったし、「本当の心は本当の心へと届く」っていう光、私の心には響いた。