Garu

歓びのトスカーナのGaruのレビュー・感想・評価

歓びのトスカーナ(2016年製作の映画)
3.7
原題のタイトル「La pazza goia」は「狂気的な歓び」という意味があるらしい。

精神病院を廃止したことについて考えさせられる映画。
そういった意味でも興味深い。

2人の女性の精神病と友情の物語。主演の2人の演技は素晴らしい。
ベクトルは違うが世間からは異常者扱いされている2人。
序盤2人がどう変なのか着目するが、物語が進むにつれて異常はなのは変わらないが、絆の強まりから人間らしさと気持ちが伝わってきて、人間味を感じさせてくれる。
世間の常識は偏見なんだと自然に思ってくる。

2人の物語とその周りの人々でもっとドラマチックにつくれそうな気もしたが、精神病患者への誠実で感情的なテーマのためかもしれない。

「ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞」と言われてもまったくピンとこないが、イタリアのアカデミー賞的なやつで、作品賞、監督賞、主演女優賞など5部門を受賞したらしい。

しっかりと自分で感じ、考えろと言う事をうまく表現していた。
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