歓びのトスカーナの作品情報・感想・評価

歓びのトスカーナ2016年製作の映画)

La pazza gioia/Like Crazy

上映日:2017年07月08日

製作国:

上映時間:116分

3.6

あらすじ

虚言癖でおしゃべりな自称・伯爵夫人ベアトリーチェ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)と、自分の殻に閉じこもる全身タトゥーの女ドナテッラ(ミカエラ・ラマッツォッティ)。トスカーナの診療施設から脱走を図った正反対の二人は、破天荒な逃避行を繰り広げるなか、いつしか掛け替えのない絆で結ばれていく。悲しくも可笑しい女たちの姿に、最後は温かい涙が溢れ出す人生賛歌。

「歓びのトスカーナ」に投稿された感想・評価

記録
陰鬱になる作品だと思ったら素晴らしい作品だった。元セレブの女性と息子を奪われ精神が崩壊した女性との人生を見つめ直すロードムービーだった。人生謳歌の味わえる作品だ。
R

Rの感想・評価

3.8
言ってることもやってることもハチャメチャだけど、内側の部分ではちゃんとアツいものを持ってる2人のことが、とっても好きだった!
mikamucho

mikamuchoの感想・評価

3.8
ほんとに素晴らしかった。周囲の人のほんの少しの悪意と善意が人を傷つけ、救うのだと。精神を病んだ人が集まる診療施設を抜け出した2人の逃避行が危うく魅力的で引き込まれた。。
saboxman

saboxmanの感想・評価

3.0
イタリアの修道院系の解放精神病棟で出会った歳の離れた2人の女性が脱出してお互いの生きる目的を再確認する話。「カッコーの巣の上で」と「テルーマアンドルイーズ」を足して割った感じの冒険譚。病院のワイン蔵から盗んだワインと薬をちゃんぽんで飲んだり、高級レストランでただ食いしたりなど精神病棟患者ならではの破天荒なユーモアを含むシーンは笑いを誘うが、女性の人生は山あり谷ありでふたりともシリアスな家庭問題を抱えている。夫や子供と離れなくてはいけなかった事情が次第に明らかになっていくことで、ふたりの心が深く通いあっていく。女性にオススメ。
精神診療所が舞台だし、17歳のカルテのような作風だと思って覚悟して鑑賞したのだけれど、蓋を開けてみたら素晴らしい人生謳歌作品だった…!!

妄想癖の酷いセレブ夫人と、心中未遂の過去を持つ重度の鬱症状の女性。
2人とも精神が本当にギリギリすぎて、何かをキッカケに再び人生から堕ちていくのではとハラハラしたけど、2人ともギリギリ状態から見事に這い上がってきて、心を病んでいても人生を取り戻すことは出来るんだと実感。

あと、この作品はトスカーナ地方の眩しい太陽や青空、美しい自然が大活躍してた。
鮮やかな色合いが印象的で、暗いシーンにも花を添えてくれてた。

最初は主役の1人のうるささやイカレっぷりにイライラして「これ、ハズレ映画だったかも…」ってなったけど、ラストはボロボロに泣いて余韻に浸りっぱなしだった!
ほんともう……めちゃめちゃ良かった!!!
タクシー運転手のナイスアシストにも拍手!!
KKMX

KKMXの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

なかなか熱い友情物語でした。孤独で愛されなかった2人が少しずつ友情を育んでいく姿には、否応なくグッと来ました。

特にベアトリーチェが素晴らしかったです。彼女は与える人で、その姿勢はノブレス・オブリージュを体現しているようにも思えます。
彼女は実母に冷たく当たられるし、過剰な与えっぷりは寂しさの裏返しだろうとは思います。しかし、ドナテッラの気持ちをちゃんとキャッチしていて、ニーズを理解しているため、根っこのところでは愛された体験があるように思えました。
だからこそドナテッラに独りよがりではない、手応えのある愛を与えることができたのだと感じました。
とはいえ、薬が切れて酒が入ると流石にヤバく、カジノのシーンは発病した人独特の迫力があってビビりました。

ドナテッラは明らかにパーソナリティ入ってる人で、根っこに愛され体験はなくて、真の孤独を生きざるを得なかった印象。彼女を見ていると悲しさと寂しさがビンビン伝わってきてしまう。そんなドナテッラがベアトリーチェに引っ張り回されるときに少しだけ嬉しそうな表情をするように見えて、それが素敵だった。クライマックスの海辺のシーンも美しく、心が揺れました。

イタリアの精神医療についてあまりよく知らなかったのですが、2016年に『むかしMattoの町があった』と言うまさにイタリアの精神医療の歴史を描いた映画が公開されており、これを観て行けばより深く楽しめただろうな、と後悔。ヴィラの開放的な雰囲気はなかなか魅力的で、寝室を隔てる壁がないとこ以外は居心地良さそう。

風景の美しさは流石イタリア映画、って感じで満足です。中盤がややドタバタした印象は否めないですが、ストーリーも比較的丁寧で盛り上がりもあり、かなりポップな魅力がありました。
ヴァレリア・ブルー二・テデスキのセクシー美熟女っぷりにもすっかりヤられました。どっかで見たな、と思っていましたが、『アスファルト』の喫煙所の看護婦だった。あの時は魅力を感じなかったけど、ゴージャスでセレブ感のあるファッションが似合うからか、とても印象に残る。
「都会の生活に疲れた女2人、すべてを投げ打って憧れのトスカーナを旅して、若いイタリア男とワインと美味しい料理に舌鼓を打つうち、再び生きる力を取り戻す(この手のイタリア観は、もう飽き飽き!)」というプロットが思い浮かぶような邦題『歓びのトスカーナ』。しかし実際には「狂っちゃってトスカーナ」みたいなスペイン映画にありがちなタイトルの方が似合うかもしれない、そんな弾けた女たちのロードムービー(でもスペイン映画ほど狂ってない)。原題は“La pazza gioia”で、”pazza”とは形容詞で「狂気の」や名詞で「狂った女」という意味を持ち、英語の”crazy”のように「すごい、常軌を逸した」という意味合いで使われることも多い。つまり、この映画は「2人のイッちゃった女」が精神疾患を持つ人向けの療養施設から飛び出し、「イッちゃった」行動をして「クレイジーに」楽しみまくりながら、その狂気の奥底にある心の問題や悲しみ、深い願いに向き合っていく、そんな映画だ。いわゆる「奇人・変人」であることって、他人のことはどうでもよくって、時には楽しそうにも見えることがあるけど、本人はやっぱり辛いし努力したい気持ちがあるのにできない、というのがよく分かった。

『来る日も来る日も』や『人間の値打ち』の監督でもあるパオロ・ヴィルツィは、俳優の持ち味を引き出すのが抜群に上手い。この映画でも、主人公たちを演じたヴァレリア・ブルーニ・テデスキ(金髪の方)とミカエラ・ラマツォッティ(ブルネットの方、そして実生活では監督の妻でもある)の弾けた演技は、見ている者を圧倒する。以前、『来る日も来る日も』のレビューの中で主演2人(ルカ・マリネッリとフェデリカ・ヴィクトリア・カイオッツォ)の演技について「この2人がいなかったら、この作品はもっと凡庸な映画になっていたのではないだろうか」と書いたのだが、同じことをここに書きそうになった。施設を飛び出してから、行き当たりばったりにクレイジーな問題行動を起こしていく様子など、本当に演技なのかと疑ってしまうほどだ(実際、程度の差こそあれ面倒な人は社会の中にいると思う)。自分では絶対にやらないようなクレイジーなこと(そもそも犯罪だったりするし…)を嬉々としてやっている2人の姿を見ていると、なんとも楽しそうでスカッとさせられた。

ただ、昨年のダヴィッド・ディ・ドナテッロ作品賞(他に監督賞、主演女優賞など全5部門)を受賞した割には、期待外れだったかな。
hosaeri

hosaeriの感想・評価

3.6
イタリア映画。精神病の患者女2人の逃亡劇。元セレブ虚言イカレ女と元ヤク中の女どっちも良い感じにヤバイのにそれを最後、感動に持ち込むまでの展開が神業。

しかし、誤解を生む邦題。
イタリア原題の直訳は狂った喜び
英題の直訳は狂気的な
邦題は歓びのトスカーナ
あまりにも軽い邦題。真面目なタイトルだと集客に問題ありなのだろう。言葉にならない鬱憤。
skm818

skm818の感想・評価

3.6
メンタルに問題がある女性たちのグループホームで出会った2人が、成り行きで施設を脱出し、無銭飲食やコソ泥などを繰り返しつつ、関係各所を含めたそこらをうろつき回って再び戻ってくるという話なんだが、これが全く面白くない。だから何?という気分にすらなれないレベル。色々と波乱万丈(親に迷惑がられていたり子どもと引き離されてたりクソ男に引っかかってるなどありがちだけど)なんだけど、全然気持ちに来ないんだよなあ。だからと言ってうるさいだけとか迷惑とかいうこともなく。
ベアトリーチェみたいな、思い通りにならないといきなり激昂して相手を罵り騒ぎ出すおばちゃんフツーにそこらで見かけるんだが、ああいう人も精神科案件なのかもなあ。イタリアは日本とはかなり精神医療のあり方が違うように聞いていたが、ことが起きた時に収容される病院はあるんやな。
エリアの養父がそれなりにいい人だった。そこはよかった。ベアトリーチェの元旦那も。いやそこで寝るなよとは思っちゃうけど。
サチの

サチのの感想・評価

3.8
イカれてる と言われる2人にも、人間らしさがあり、重い話の中にも暖かさを感じた。

深い傷を負った心を持ち病んでしまった人も、そうでない人も
誰しも、必ずだれかに必要とされている。
2人の友情から、そう感じた。

トスカーナ、素敵なところ。
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