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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔〈スペシャル・エクステンデッド・エディション〉のIDEAお休み中のレビュー・感想・評価

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本レビューは、前作『ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間〈スペシャル・エクステンデッド・エディション〉』のレビューの続きです。
未読の方はぜひそちらからご覧いただければ幸いです。

世界観の再現が重要であると申し上げましたが、そこで忘れてはならないのが、ハワード・ショアによる偉大な楽曲たちです。
メインテーマは今作をご覧になっていない方でも必ず聞き覚えがあるかと思います。
勇ましく響き渡るメインテーマ、中つ国の各地のイメージに合わせた秀逸な楽曲の数々…。
視覚だけでなく聴覚でも存分に中つ国の世界をお楽しみいただけます。

(寄り道・その3)実に多様な楽曲の数々は、その土地、その種族に合わせて完璧なイメージが作り出されています。
どの土地(種族)がメインでお話が進行しているかが耳で伝わる仕様です。
ハワード・ショアの名スコア無くして中つ国は存在できなかったと思われます。
ちなみに私は二つの塔でメインとなるローハン(馬の司の国)のテーマが最愛です。

愛すべきキャラクターたちは、豊かな個性で我々を迎えてくれます。
主人公フロド、庭師のサム、陽気なピピン&メリーのホビット4人。
とある経歴を持つ人間アラゴルン、ゴンドール(白の都。モルドールに隣接する人間の砦)のボロミア。
森のエルフであるレゴラスに、ドワーフのギムリ。
そして魔法使いのガンダルフ。
多様な種族、多彩な性格・考え方。旅の仲間9人が闇を打ち払うべく旅に出るのです。

(寄り道・その4)前日譚『ホビット』では、レゴラスの父親やギムリの父親がメインキャラクターとして活躍します。主役はフロドの愛する伯父ビルボ。
もちろんガンダルフも大活躍です。

メインの9人だけでなく、サブキャラクターも合わさっての見事な群像劇をお楽しみください。
主役はフロド"だけ"ではないですよ。
各々が主役で、各々に見せ場があります。
己の信念のもとに力強く歩を進める英雄たちの生き様をぜひ焼き付けてください。

(寄り道・その5)この3部作はもとから3部作の構想で製作されました。
(2作構想や1作構想も検討されましたがピーター・ジャクソン監督が断固反対しました)
ヒットしたら続編を作る…ではなく、上映時間の都合上1本の映画では無理なため3つに分けただけで、撮影は並行して行われています。(さらには2・3作目のための追加撮影も!)
だからこそ思いっきり製作に打ち込むことができましたし、観客の上っ面の反響に媚びない作品作りが可能となりました。

《王の帰還のレビューに続く…》
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