いかえもん

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還〈スペシャル・エクステンデッド・エディション〉のいかえもんのレビュー・感想・評価

4.5
3夜連続ロードショー、ついに最終日の今日は「王の帰還」です。
なんとアカデミー賞11冠に輝き、ファンタジー映画では初の作品賞受賞作品です。
もうこれは、納得の作品。世界観の大きさと深さ、人間ドラマの濃さ、宿命を背負い命を懸けて果たす任務、全てが詰め込まれていながら、エンターテインメント性をしっかりと維持しています。

指輪を運ぶ旅はいよいよ佳境に差し掛かり、フロドはもう心身ともにボロボロで、観ているこちらもつらくてたまらない。それを必死に支えるサムもかわいそうでならない。一方のアラゴルンたちは、勝機は非常に薄いサウロンとの最終決戦に挑む。フロドが指輪を葬ってくれることを信じて…。

もう、内容多すぎて何書いたらいいかわかんないんですけど、とにかくフロドとサムの二人に泣けるし、アラゴルンたちもすべての力を出し切って戦うんですよ、仲間を信じて。フロドたちと連絡取れてるわけじゃないんですよ、今どこでどうしてるか全然わからないけれど、フロドたちが生きている、指輪を運んでくれるはずだと信じている。フロドたちもまた、アラゴルンたちがどうしているのか何も知らずにただひたすら山を目指している。その全てが一つになった時、泣きます。

ここからネタバレです。

旅から帰ったフロドが選ぶ道も泣けます。中つ国を救うという大きなことを成し遂げたフロドですが、失ったものも大きくて、彼はもう元の自分ではなくなってしまった。それを成長というのかもしれないけれど、彼はもうホビット庄にはいられなくなった。その結末の重さにも涙しました。
ホビットから見てくると、ほんとに、長い長い旅が終わった…という気になりました。

サムを演じたショーン・アスティンは、子役時代には「グーニズ」に出ています。大好きな映画だったので、こんな風にまた出会えてとても驚きました。
それと、今回見て初めて気が付いたんですが、ローハンのエオメルは、スタートレックのお医者さんの人ですね!

それと、ホビット、LOTRを通して、エンディングで流れる曲が非常によいです。特に、ホビットの2作目と3作目(ピピン役の彼が歌っているんだそうです)のエンディングはとても好きです。

余談ですが、LOTRの原作も実は読んだんですが、映画の方がよかったかなぁと思います。翻訳がちょっと古いので読みにくい部分もありましたし。アラゴルンの別名は映画ではストライダーとなっていますが、原作では馳せ男ってなってて、は、馳せ男?!なんだそれは?ってなりました。
原作にはラダガストが出てくるので、そこは映画にも入れてほしかったなぁと思います。