EDDIE

心と体とのEDDIEのレビュー・感想・評価

心と体と(2017年製作の映画)
4.1
恋は苦しく痛みを伴う。一方で成就した時は至高の幸せ体験となる。
マイペースなサヴァンの女性であってもペースをかき乱される。「恋とはそういうものだ」を切に描くラブストーリー。
心と体、両面で繋がることが大切。体だけ繋がっても誰も幸せになれない。

〈感想〉
冒頭、主人公たちが働く食肉工場で牛が無惨にも血を流し処理されていくシーン。
そんな衝撃的な幕開けとは打って変わって、こんなにも素敵なラブストーリーに転化していくとはいい意味で予想外でした。

主人公は食肉工場の財務部長エンドレと産休中の品質検査官の代理で働くことになった自閉症のマーリアの2人。
マーリアの記憶力の良さを踏まえると、サヴァン症候群なんでしょうね。
他人との距離感がうまくはかれないところとか、なんとなくっていう曖昧なものの判断がつかないところとか、この子がどんどん恋に陥っていく話です。

この恋のきっかけがまた素敵なんですね。
一種のファンタジーにも近い設定にも感じますが、こんな奇跡的な恋愛のきっかけってちょっと羨ましいなとか思ったり。

これまた終盤に痛みを伴う目を背けたくなるシーンがあるんですが、そんなシーンすらも凌駕するのほほんとした展開も待っていたりと、とにかくこの映画に浸っていたいと思わせる感覚が凄いですね。

〈キャスト〉
エンドレ(ゲーザ・モルチャーニ)
マーリア(アレクサンドラ・ボルベーイ)
クラーラ(レーカ・テンキ)
シャーンドル(エルヴィン・ナジ)

※2022年自宅鑑賞161本目
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