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心と体とのooospemのレビュー・感想・評価

心と体と(2017年製作の映画)
4.3
初日に観れました。

内向的で敏感で社会的にうまく立ち回れない、ということに切実な人達がいることは知ってる。私も昔そうだった。色んな性質の人がいて、どれにも大袈裟に理解を示すつもりはないけど、今作のこのような性格に対して「分かる、そうよね」と同調するのは今となっては何だかおこがましい。彼等はすぎるくらいに純粋だから、割りかし社会の中で図太く立ち回っている側から博愛意識の下に「分かる」などと簡単に言えない、いや分かるわけがない。上手く言えないけど。気を悪くされたらごめんなさい。
でもね彼らのその指一本触れがたい危うさや、細やかさや透明感が丁寧にすくい取られていて良かった。鹿、雪、森の深淵、硝子越しの光、彼女の白い肌。声のない自傷行為、愛の交わし。食肉精製所のシーンとのコントラストはあからさまだけど、その見慣れない風景すらも純度をもってこちらに染み入ってくる。不思議な感覚だった、トラウマにはなったけど。