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ドラゴンへの道のcinemakinoriのレビュー・感想・評価

ドラゴンへの道(1972年製作の映画)
3.6


アマプラでやたらと増えてるブルースリー作品とジャッキー作品!
もう迷って迷って迷った挙げ句、30年ぶり位にこちらをまともに再鑑賞。



オープニング。

え!?
こんなんだったっけ?
コント?コメディ?

あまりにも伝説的なクライマックスだけが印象に残っていたものだから、この出だしは新鮮であり拍子抜けw

その後もやたらとコメディ感満載で、ブルースリー作品の中でもダントツでコミカルな作品と言えるかと。


がしかし!
バトルアクションとなるとエゲつない程に格好良いのがブルースリー!
截拳道の奥義とでも言うのか、弟子入りを懇願する空手家たちへのメッセージがとても奥が深い。
正に定義や形を持たない截拳道のソレが、ストーリーの中で適宜訴えて来るので、映画というより武道としての教本に近い。

総監督も脚本もマーシャルアーツ監督もブルースリー本人が担っている本作、まぁストーリーやカメラワークやコミカル演出は期待するのが野暮。
ブルースリーが伝えたい截拳道に於ける精神論みたいなものをいかにキャッチ出来るかがこの映画の善し悪しを左右するような気がする。



芸術的な肉体美、華麗なヌンチャクアクション、無駄なく手数を最小限にしたストリートファイトは唯一無二。
そして何よりレガシー的クライマックスのチャック・ノリスとの果し合い。
あの緊張感とブルースリーの攻撃的な目は一度観たら誰もが忘れられないファイトシーンとなるに違いない。


ただ、どうしてもストーリーがチープであり【燃えよドラゴン】のような胸アツな没入感を得られないのがこのスコア。
単純にストーリー度外視でブルースリーの截拳道と精神論を学ぶ為に観るべき作品の一つかと。





せっかくなので、
ジャッキー作品とブルースリー作品を交互に観返してみるのも良いかもw
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