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しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのlのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ふたりの間柄の変化がなんとなく伝わってくるシーンの切り取り方が好きだ。
初めて送り届ける「ここまでだ」、押し車に乗せてるところ、網戸はいらんって言い張るとこからの取り付けシーンとか。
ただただ映し出していくことで、じんわりと感じ取れるものがよかった。

エベレットのぶきっちょさがすごい笑 もやもやもするんだけど、ひとつずつ気付いてくかんじとかもあって◎
「掃除はしてやる」って言いながらはわきはじめて、モードに「ほこりがかかる、閉めて」って言われてるのじわっちゃったw
口ではぶつくさ言いながらもモードの知らないところで見え隠れする優しさとか。ほんととことんぶきっちょな人。

親族(兄と叔母)の残酷さえぐい。
「モードには育てられないだろうから」って勝手な判断で、彼女から娘をとりあげ障害があったから死んだんだと。
そのせいでモードはこどもを産む選択をしなかったのだろうし。ほんと、残酷。
「後悔はしたくないから」と真実を告げるのなんか残酷以外のなにものでもないわね。自分が罪滅ぼししたいだけじゃん。

「カードが売れた」「絵が売れた」と静かに喜ぶモードの可愛さたるや。
領収書をつくってなかったところから始まったりして。夫はすぐお金にするし、彼女はそれをすごいと褒めるwでもちゃんとお金を管理できたのは彼女のほうだったしwいいコンビネーションだったのかもねw
ニューヨークの女性が絵を買いにきたときも、5ドル!と目配せする夫の主張を読み取りながら、おそるおそる商売をしはじめるかんじもよい。
最低クズ野郎の兄が噂を聞きつけて訪ねてきたときに、「値上げしたの」と6ドルで売るところもよい。

わかりやすいわけでなく、ほんとにいつのまにか、色づいてるかんじも好きだなぁ。
彼女達の人生をほんとにただただ「映し出した」映画で、リスペクトを感じる。

初見 : 3.7 prefer
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