MoscatoBianco

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのMoscatoBiancoのレビュー・感想・評価

3.5
殆どの映画で不倫または離婚がデフォルトですが、この映画の夫妻はそうではありません。かと言って、単純に仲良しで夫婦円満♡みたいなわけではありません。

夫のエヴェレットは笑いません。妻の取材で来たカメラマンの注文に応じて、一度ニタっとしますが、それが最初で最後です。
それに暴君です。自分がボスだと何度も宣言し、妻のモードにも復唱させます。
自宅内での順位は
オレ > 犬 > 鶏 > お前(モード) 。

途中からは立場が逆転した感があったり、決して円満ではないですが、この夫妻は別れません。
たまにはこういう映画があってもいいです。新鮮でした。

モードの絵もナイスです。雑貨屋では「うちのガキでも描ける」みたいなことを言われていましたが、なかなか味わい深いです。

ホンモノのエヴェレットはもっと柔和な顔で良い人っぽく見えます。

エヴェレットはモードの病死から9年後に、自宅に押し入った強盗(未遂)犯に殺されたそうです。
強盗は、モードが絵を売ったカネを、エヴェレットが自宅に貯め込んでいるに違いないと踏んでの犯行です。
未遂なのは盗むものが何も無かったからか、怯んだか?
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