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しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのharumijanoのレビュー・感想・評価

4.7
「一組の靴下みたいね。片方はヨレヨレで、もう片方は穴だらけ。」

《300字レビュー》
始めは家政婦と主人として始まったモードとエベレットの関係ですが、モードの温かさに触れ次第に二人の距離は縮まっていく。この言葉は結婚式の夜にモードが言ったこと。リウマチにより世間や親族からも白い目で見られるモードも、孤児院育ちで学もないエベレットも、同じはみ出し者同士です。ヨレヨレ、ボロボロな二人だけど、片方だけじゃダメなんですよ。素直じゃないからモードを突き放したり傷つけたりするんだけど、心ではそれが分かってるからエベレットはモードが出ていっても迎えにいったんですよね。モードの優しさに感謝しないとね。なんとも可愛らしく素敵な夫婦じゃないですか。もっと見ていたかったです。カナダの美しい風景と音楽のマッチも、監督の妙技です。



大好きな映画に巡り会いました。
正直あまり注目してなかったんですが。連れてってくれたあの人に感謝。
素直になれないエベレット。そんなに言ってやるなよ〜ひどいなぁ〜と思いながらも、「分かる分かる」と所々、感情移入してしまいました。そのせいでモードが亡くなるあたりはもう号泣。
手押し車にモードを乗せてゆくシーン大好きすぎて。キュンキュンします。きっと精一杯の触れ合いだったんだろうなぁ。

ほんとこれ以上の奇跡はないっていうくらい、モードと出会えてよかったね、エベレット。って思うから、彼女を失った後のエベレットの様子は見ていられなかった。心に穴が開くって正にあんな感じなんだろうな。靴下が片方どっかにいっちゃったんだ。
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