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しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのmanaのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

大切にしたい映画。
家の中も、移ろう情景も絵画のよう。
2人で何度も往き来する橋のシーンが好きだった。

幸せの尺度は人それぞれ、お金が有り余っても不幸な人もいれば、2人のようにつつましくも幸せな人もいる。

モードは圧倒的に心が豊かで、そして人一倍愛に飢えてたと思う。
絵が描けて、エヴェレットに愛されるだけで彼女はもう本当に幸せだったんだろうなぁ。

豊かなはずなのに、愛されてるはずなのに心が貧しくて、見栄や欲や弱さで必要以上に求めてしまう。そのせいで、自分の幸せが分かりづらくなってしまう。
シンプルに生きたい。と思うほどに、モードがいかに強く豊かな人間かわかる。

イーサン・ホークとサリー・ホーキンス、2人共素晴らしかった。。
特にイーサン・ホークは死んだ祖父とかぶってしまい、余計にえぐられた。祖父も頑固で、優しい人だった。

「もう犬は飼わないの?」辺りから嗚咽が止まらなかった。

モードがエヴェレットと出会えて良かったし、エヴェレットもモードと出会えて本当に良かった。

モードが絵を描きながら窓越しにエヴェレットを幸せそうに見つめる姿が忘れられない。
今ある幸せをちゃんと感じられる、心豊かな強い人間になりたい。

これから先何度も観返すと思う。
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