・感想
拷問シーンがハードすぎるためか一般受けしなそうな雰囲気はしたものの実話ベースのサスペンススリラーとして構成もしっかりしていてかなり見やすい作品だと感じた。黒人文化のルーツに興味がある人は特に必見。
・監督
カルテルランドの製作しかり白人の女性監督キャスリンピグローが作っているという漢気？が毎度スゴイ。
・演出
モーテルの銃撃が始まる辺りからのアクション映画さながらの緊迫感と卑劣すぎる拷問シーンのリアルさで一気に持っていかれます。白人の主犯格の男は全世界レベルで生理的に嫌われそうなくらい嫌なヤツに演出されてましたねw
・音楽
当然ながらのブラックミュージックがメインでドラマティックスのコーラスものも良いんだがモーテルでの室内パーティーでアナログでかかっていたコルトレーンがカッコ良かった。67年はコルトレーンが亡くなった年でもあるようでこのあたりの時代性の入れ方もさすが。
・シナリオ
ロス暴動などに比べて日本ではあまり知られていないイメージのデトロイト暴動ですが、デトロイトの音楽史を掘り下げると必ず出てくるものの自分も不勉強で今回の作品で知ることができました。恐らくあの当時ではこの事件も氷山の一角だったんだろうし恐ろしい時代。
ドラマティックスメンバーの白人や警官が踊るための音楽は作らないというスタンスはURのマッドマイクやjay deeなどの後続のデトロイト出身アーティストが根幹に宿していると感じられる発言も多くデトロイトという地区の奥深さを感じる。
