怪物のevinyのネタバレレビュー・内容・結末

構成が緻密に組み上げられた恐ろしいくらい完成度の高い脚本、歳射から最後まで色んなところが関連しているのでもう二度見確定というか2回見てやっとラストシーンの素晴らしさを味わえた。

是枝監督の過去作とはジャンルを同じくして語るのが難しいが、キャストの活かし方、ロケーション、音楽、編集と全てにおいて是枝監督のベスト級の作品。

また惜しくも亡くなった教授の映画音楽としての遺作としても知られることになったがこれがまた素晴らしすぎた。この音楽無くしてはこの作品は絶対に成り立たない。

hibariという曲が使われていて個人的にもともと好きな曲なのだが、この映画のために作られたのかと錯覚するようにマッチしており、震えた。

お話としては同じ人間でも角度を変えて見ると怪物的な一面が垣間見えることを、三部構成で描いていく展開。

2回目に観た時に自分もステレオタイプな目線(怪物の目線)に捉われていたことに気付く。

大人たちは結局目線を子供に合わせられず対話が成り立たない現代の社会を描いているようだった。

テーマが近しい作品として秘密の森のその向こうを彷彿させた。

あとは観ているときに、スタンドバイミーと、君の名前で僕を呼んでを思い出させた。

怪物という題名だが、内容を知ってからは本質としてはスタンドバイミーの方が題名があってそうに思える笑
鑑賞後に作品の印象が180度変わるのが、予告編含めた広報の意図の思う壺になっているって証拠だろう。