蒼井ことり

シェイプ・オブ・ウォーターの蒼井ことりのレビュー・感想・評価

3.6
わたし的には
「ないわー」
「悪趣味」

せめて相手役が「半魚人」じゃなきゃいいのに…。エルフとかホビットとかもっと取っ付き易くて見た目綺麗系なキャラクター。
なんなら、もふもふ子ぐまと人間女性の組み合わせの方が何倍も好き(笑)。
…なんて言ってら元も子もないか。
にしても、半魚人と人間女性。絵的につらい。恋に落ちるのに無理がある。
ハッキリと好みが分かれる映画。
ミニシアター系。
去年のムーンライトの時も思ったけど、
これがアカデミー賞受賞作なのかぁ。時代は変わったね。

「パンズ・ラビリンス」では不気味な生き物がいいアクセントになって、個性的なダークファンタジーに仕上がってた。ほのかにグロテスク。
本作は不気味要素がアップして、モロにグロテスク。
他にも気持ち悪い、痛々しい、不気味な、嫌な気持ちになるシーンが多い。指とか猫とか血まみれのお腹とか。
せっかくステキなオールディーズアメリカイな世界観なのに。色彩も緑を多用して、鮮やかでレトロでステキなのに。
私はやっぱり、結末はどうであれ、美しくて、心癒されるような映画が好き。

大好きな「パディントン」に出てくる愛に溢れる芸術家で、お茶目なミセス・ブラウン役のサリー・ホーキンス。本作では全く雰囲気のちがう役柄。美人というより個性派の彼女。なぜ、彼女が主演なのか?
セリフにも「君はとくべつ美人な訳じゃない…」みたいなセリフが出てくるから確信犯な配役なんだ。でもやっぱり、主演は若い女の子でもいいじゃない?と思ってしまった。
孤独な中年女性じゃないと半魚人にいく必然性がないからか?
寡黙なキャラに反して、なんでヌードシーンが何度も出てくるのかな。サリー、スタイル良かったけど。

こんなクセの強い、万人ウケしない、グロテスクで暗いラブストーリー、良く一本の映画に仕上げたなと、監督の信念はすごいと思う。あと、キーライムのパイがほんと不味そう。
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