ダンク

シェイプ・オブ・ウォーターのダンクのネタバレレビュー・内容・結末

2.9

このレビューはネタバレを含みます

前半のカット割の印象ではリチャードに関してもう少し掘り下げるのかなと思いきや彼は悪人のままでした。残念です。クラッシックなカット割の構成があまりにもあざとく、気持ち悪かったです。途中イライザが歌い出し、白黒映画のセットの中で踊るシーンの流れはギレルモ・デル・トロ監督作品をこれから見るぞ!という期待にしっかり答えてくれる展開で胸熱でしたが、その後はまた淡白にストーリーが展開していくだけで、尻すぼみ。この映画と比べるのも違うかもしれませんが、「カメラを止めるな」的な後半で取り返すから前半はおもんない系の映画かなとちょっと身構えましたが、全然違いました。でもベンハーが要所で流れていたし、優位な人間とそうでない人間の戦いの末、弱者が強者に打ち勝ち正義を証明するという結末は予想できましたが、それなら前半中途半端なことするなよ!っていう。前半の内容的には完全にリチャードが悪人で嫌われ役、罰せられる存在であって当然で通りますが、カット割と彼とイライザに流れる空気感なんかが微妙に彼を完全に悪役とするのにしっくり来ませんでした。セックス中に「しゃべるな」とか奥さんにねだられてキャデラックを買ったりとか、自分の性癖をイライザに打ち明けて近づこうとしたりだとか余りにもクズ男で気持ち悪いですが、彼のことをそこまで憎もうとは思えませんでした。強引すぎる。何かただのこういう系統のやつらが嫌いだから偏見で映画の中でいじめちゃえっていう制作側の胸中も見えそうで吐きそうでした。このストーリーを書いた人も相当性格悪いんだと思います。人間がきらいなのかな?
イライザの身につけてるものが心情の変化で緑から赤になるのはアメリのオマージュですかね?
あと登場人物のネクタイが揃いも揃って細い。おっちゃんが車乗る時だけ太かった。
何か意味があるのでしょうか?気づいた方いましたら教えてください。
ダンク

ダンク