ダンク

ジョーカーのダンクのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ジョーカーがジョーカーになるまでのストーリー。
前提として映画の一番美味しい部分が最初からオープンにされているこの作品ですが、そこへの落とし込み方が完璧でした!

クリームのWhite Roomが流れた瞬間、気持ちは最高潮。鳥肌が止まりません。

最後のジョーカーのセリフ
確実に覚えてるか不安ですが、
「君には分からないさ」
だったっけな??
これ迄自分のシニカルな個性を病気の発作で紛らわせて来たジョーカーが選んだ理性的な発言に思わず感動しました。しかし、涙の出ない感動。なんと言い表せたのだろうといった初めて味わう種類のものでした。

マジョリティとマイノリティ。
悪とは何か?を考えさせてくれる良い機会ともなる非常に良い映画だと思います。
彼を決定的にそうさせた母が悪なのか、それとも彼らを中途半端に面倒を見た議員なのか、それとも彼らの病気なのか、それらを受け入れない大衆的な価値観なのか、大物コメディアンの嘲笑と道徳感なのか?
歴史は結果でしか理由を突き止めようとしない。この映画はジョーカーという怪物を生んだ結果だけではなく、きちんと過程を描いてくれている。そのどれが悪の根元であるのか?これは一つの果てしない問題提議であると思います。
ダンク

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