もち吉

あゝ、荒野 後篇のもち吉のネタバレレビュー・内容・結末

あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

前編のメインであったかたきのユウジとの対戦
本気の「殺してやる」が詰められた試合
まずダーティなバッティングなどでリズムを崩されシンジの得意な「ケンカ」に持ち込まれたところがユウジの敗因だとは思う
シンジが試合には勝ったものの本人の中では昇華しきれない気持ちも残っていただろう

ケンジの移籍と対戦
虐待から相手の攻撃にビビってしまう臆病さを植え付けられていたケンジはシンジの噛みつくような勢いのある強さに憧れ、シンジと戦う事を目標に移籍
壮絶な打ち合いになるが、最後は防戦一方にもならずにサンドバッグ状態
ケンジの中で打たれるだけになってからのカウントが始まり80発も無抵抗でパンチを食らう
ここが一番の違和感でレフェリーストップのTKOで試合が終わらなかったのは少し問題だな
ガードもあげられず殴られるだけになった選手は守らなければいけない
結果、殺したがっていたユウジを仕留め損ねたシンジは寝食を共にしたケンジをリング上で死に追いやってしまう

ここの2試合の結果や展開は悪くないけど、前編でもあったデモ運動やそこが爆破テロに合うところ。要るか?

ヨシコがデモ行進に目を引かれて喫茶店にシンジ対ケンジのポスターを目にするまではいいとしても
前編の冒頭で紹介される奨学生の徴兵によって返済一部免除みたいな新法案とその反対デモをここまで引っ張る意味は理解出来ない
言ってしまえばどうでもいい

後編の試合などはとても良いが、そのために前後編どちらも長い時間を費やすので端的にオススメ出来るかと言われたら否

ケンジの死についてあの遺体が父親では?と議論のようですが、選手控え室の映像から遺体を映していることで、あの遺体が父親のものである確率はほぼ無しと考えていいだろう。
観客で倒れたとか死んだとかってことになればまず救急。あそこに安置されることはまずない
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