千年女優

ライオン・キングの千年女優のレビュー・感想・評価

ライオン・キング(2019年製作の映画)
2.5
サバンナを統治するライオンの王ムファサの息子として生まれるも、妬む叔父スカーの陰謀で父を失うと共に祖国を追われたシルバ。追われた見知らぬ土地での様々な出会いを通じて成長し、やがて父の無念を胸に故郷へと戻って王の座へと返り咲く彼の姿を描いた、1994年公開のアニメーション映画をフルCGで実写化したディズニー映画です。

『アイアンマン』らのジョン・ファブローが、過去にも『ライフ・オブ・パイ』の虎らで披露されてきたもはや人以外であれば自在に動かせる最新のCGやVFXを用いて「超実写版」として作り上げた作品で、その圧倒的な映像技術に多くの観客が魅了され、リメイク元の作品の人気も手伝って世界各国で大ヒットを記録する人気作となりました。

物語には「共生」と「サークル・オブ・ライフ」の埋めがたい乖離という欠点があり、それをアップデートをすることなく超実写描写に特化します。妙に「人間臭い」振る舞いのキャラに感じる違和感がそのままやや欺瞞的な世界観を増幅している様にも思えてしまいますが、少なくとも現時点における映像技術の到達点を体感できる一作です。
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